- 掲載:2009年12月30日 更新:2024年08月07日
//= $nameTitle ?>長く快適に住める住まいを安心とともに
千葉県船橋市松が丘5-5-5
1968年千葉県生まれ。
日本大学建築工学科卒業。
(株)環境設計工房 DAM・DAN 建築企画設計事務所を経て1999年豊田和久建築工房を設立。
JIA 社団法人 日本建築家協会 会員
SE構法登録建築士
千葉の木活用コーディネーター
千葉県既存建築物耐震診断・改修講習 課程修了
建築士賠償責任保険制度 加入
日本体操協会 指導者会員
~取材にあたり~
エコロジーへの意識が世界的な潮流となりつつある昨今、行政の指導の下でさまざまなエコ推進への取り組みが本格化してきました。その一環として、消費者が購入した一定の商品にエコポイント制度が導入され、そこそこ成果をあげているようです。本年度からいよいよ住宅建設やリフォームにもエコポイントが適用されることになり、建築業界にとっても明るいニュースといえます。
住宅におけるエコロジーに含まれる、近隣環境などへの貢献度の高い側面に、今後もより補助制度が拡大することを願わずにはいられません。
今回のスペースデザインは、建築素材の特性を知り尽くしたプロフェッショナルとして、住まう人と建てる人の間で絶妙のコンビネーションを構築する建築家、豊田和久氏に理想の住まいづくりの秘訣をうかがいました。
豊田先生が住まいを設計する上での総体的なテーマをお聞かせください。
長く快適に住める住まいを安心とともに提供できることを第一に設計をしております。具体的には長期優良住宅のような公的な認定制度とそれにプラスαの性能やノウハウで快適性を向上させ、地域に根を下ろしている工務店との協働で建築し、さらに瑕疵保険や工事完成保障のような公的な保障をつけることで安心を提供しています。
優良住宅の要件とは具体的にどんな点があげられるのでしょうか。
前述のことを更に掘り下げてみます。
長く快適に住むことが出来るようにと国が長期優良住宅を認定していますが、その性能的な基準は4つです。断熱性・耐震性・劣化防止対策をとること・維持管理対策をとること。しかしそれは住まいにおける快適性と耐久性の最も基本的な部分であります。
快適性や耐久性を向上させる技術、素材、ノウハウは他にもたくさんあります。規格住宅では応えることのできない様々な要望に応えるために多くの工法、素材に触れてきました。それらの欠点をみつけ、克服する方法も見出してきました。それを理解し提案することができます。
当事務所はずっと長期優良住宅でした。そして、さらにプラスαのノウハウで長期優良住宅プラスαの住まいを提案しています。
設計士として顧客と実際に家づくりを担う側との調整で最も留意されている点は?
地域に根付いた工務店は地域に信頼されているからこそ長く存続しているのです。その様な工務店数社と提携(コラボ)し協働することで設計し絵に描いた住宅を実際に建築していきます。
現在義務化されている瑕疵保険の適用はもちろん、建て主さんの要望によっては工事完成保障をつけるなど、安心して工事契約をしていただいております。
もちろん、設計段階で提携している工務店の仕事を見ることもできます。引渡し後、メンテナンスなどで長く付き合う事になる工務店を早期に知ることが出来ることも安心のひとつです。
これから家を建てようというユーザーさんへのアドバイスを聞かせてください。
設計事務所に依頼して家を建てる建て主さんは家に対して特別な思いがあり、またインターネットや書籍等を通じてよく調べている人が多いようです。規格住宅では思いを達成できない、物足りないと考えているようです。
実際初めてお会いし、お話を聞かせていただくと、いくつか住宅展示場をまわったが・・という方が多いように思われます。断熱性、自然素材、省エネ・・たくさんある情報のなかで何が本当で、自分の家には何が必要なのか?その様な疑問にきちんと応えることが出来るのは一定の規格に縛られない設計事務所であると確信しております。
家は家族が集い、休み、食べ、癒される場所です。10の家族には10の住み方があります。休日を家でゆっくり過ごす人、仕事の拠点が家である人、ガーデニングを楽しみたい人、映画や読書が好きな人。家は風雨・地震などから身を守るだけではなく、住みやすく快適であることが基本だと考えています。
春や秋は心地よい風を、夏は涼風を、冬は日差しを取り込み、四季のいいとこ取りをする。自分の好きな気持ちよい素材、空間で暮らす。知識と技術で、理想のライフスタイルをつくるお手伝いをします。
たくさんの条件、情報、思いを整理し、提案してきた実績があります。建築事例を見ていただき、一度事務所においでください。
~取材後記~
私の知り合いで昨年マイホームを建てた人の話ですが、建設途中に現場で大工さんにあれこれ要望を伝えたところ、あたかも「素人がプロの仕事に口をはさむな」といわんばかりの対応をされたと憤慨した経験があったとのこと。
確かに、工法として困難だったりコストが見合わない要望もあると思いますが、施主としては我が家ですからついつい、注文をつけたくなる気持ちもわかります。そんな時こそ、豊田先生のように積み重ねられた経験と知識を持った設計家が間に入ってくれていれば、おそらく双方が納得するような解決策を打ち出してくれたに違いないと思います。
家づくりに携わる人間が互いに信頼関係で協力できる体勢こそ、良い家づくりの秘策のひとつなのかもしれません。
取材・文 建材ナビディレクター 中島