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転がり支承免震装置用耐火被覆システムで耐火構造認定を取得 「めんしんたすけ-CLB」

建築設計者様待望のCLB用耐火被覆システムです。

日本インシュレーション株式会社(JIC)ではこの度、直動転がり支承(CLB)免震装置用の耐火被覆システム「めんしんたすけ-CLB」の発売を開始いたしました。
免震建築物の普及とともに新しい機構の免震装置が開発されていますが、最近開発されたCLBに対応した耐火被覆の認定がなく、開発が求められていました。「めんしんたすけ-CLB」は、これに対応した耐火被覆システム製品で、2019年3月に3時間耐火の耐火構造認定を取得しました。
これにより、現在普及している3種類の機構の免震装置(積層ゴムタイプ、すべり支承タイプ、転がり支承タイプ)のすべてに対応できる商品ラインアップとなり、建築設計者のニーズに対応しました。

■まず、耐火被覆の対象となる免震装置について説明します
免震建築物は中低層から高層建築まで幅広い建物に採用されており、建物用途も居住施設(マンション)、防災拠点(消防署、学校、警察署等の公共施設)、病院等を中心に需要が高まっています。免震装置は、地盤と建物を絶縁することで地震の衝撃を吸収し、建物だけでなく内部も守る役目を果たしており、アイソレータとダンパーで構成されています。アイソレータは建物を支え、地震のときに建物をゆっくりと移動させます。種類としては、「積層ゴム」「すべり支承(ししょう)」「転がり支承 」などがあります。ダンパーは建物を支える役目はせず、アイソレータだけではいつまでも続く揺れをとめることはできないので、ダンパーが抑える働きをします。

■今回発売した「めんしんたすけ-CLB」は、転がり支承免震装置用の耐火被覆システムです
今回発売した「めんしんたすけ-CLB」は、転がり支承免震装置用の耐火被覆システムです。
転がり支承免震装置は、建物の荷重をボールベアリングで支持し、地震時にボールベアリングがレールを転がり移動することで、地震の揺れができるだけ建物に伝わらないにする機構の免震装置をいいます。
構造的には、図のように固定式の耐火パネルで免震装置の四周を囲う構造の商品です。





(参考)免震装置の耐火被覆はなぜ必要か。
当初は、免震建築物の設計では、性能設計(ルートC)による取り扱いか、耐火被覆の不要な基礎免震を採用する方法によっていましたが、近年、免震階の有効利用を図る中間免震を採用する建物が増えてきており、また基礎免震であっても可燃物が存在する場合には免震装置の耐火被覆が望ましいとされています。こうした状況を踏まえ、免震装置の耐火被覆に関して、近年、耐火試験方法の基準が定められ、仕様設計(ルートA)で中間免震を採用した免震建築物を設計することが可能になりました。また法的には、中間免震の場合、柱部分が主要構造部となるために耐火被覆が求められます。

(参考)「めんしんたすけ」の製品バリエーション
当社の免震装置耐火被覆システム「めんしんたすけ」は、鉄筋コンクリート柱あるいは鉄骨鉄筋コンクリート柱部の免震装置に対し、けい酸カルシウム板を心材にした耐火パネルを用いて設置する耐火被覆構造です。被覆対象の免震装置と耐火パネルの設置方式により、数種類の製品があります。設計に当たっては、必ず認定書を確認していただく必要があります。


(参考資料)1. 免震構造協会ホームページ
https://www.jssi.or.jp/menshin/m_kenchiku.html
2. 構造材料の耐火性ガイドブック 日本建築学会、2017年2月


出典先:日本インシュレーション株式会社

建材ナビ・スタッフより
建築設計士様お待ちかね!日本インシュレーション様より、CLB(転がり支承免震装置)用の耐火被覆商品が発売されました。もはや日常的になりつつある地震速報。
地震大国日本において、いざ地震が起きてしまった時の被害を最小限に食い止めるためにも免震構造は必須…!地震に負けない建物づくりのためにも、ぜひご参考にしていただければ幸いです!