目地が見えにくく美しい。薄型カットパネル突合せ

継ぎ目が見えにくい!デザイン性の高い金属パネル

曲げ加工をせずにカットパネルという板形状での付きわせを行った場合、どうなるでしょうか?
薄型カットパネルでの施工事例をご紹介します。


【はじめに:曲げパネルの場合】
曲げパネルの突合せのい場合、両方に曲げRが発生するのでどうしても隙間が出てしまいます。


【薄型カットパネルの場合】

それでは、曲げ加工をせずにカットパネルという板形状での付きわせの場合はどうなるでしょうか?
曲げていないので切断口は基本的に直角です。
これらの工法によく使われるのはアルミのカットパネルという5mmくらいの材料になります。
チタンやステンレスの場合、母材価格が【重量☓単価】となりますので、薄くすればするほどコストメリットが出てきます。
ただし、反面薄さゆえの強度不足や形状不良が付きまといます。
最近では、非常に性能の高い接着剤や両面テープの商品があり、溶接に匹敵する強度を誇る商品もあります。
また、溶接や曲げというと工場内での作業となり、現地で作業する事はとても難しいですが、この工法であれば、既設の機器類や什器、壁、天井などに施工が可能となります。
あらかじめ採寸した寸法で切断し、カット面の処理を行ったものを入手する事で、比較的簡便に施工する事が可能となります。
 
突き合わせた面はこのように薄筋状のラインが出ます。遠くから見るとこのようにあまり目立たなくなります。


【チタン製薄型カットパネル施工事例】

愛知県江南市の永正寺様 永大供養集合墓シンボルモニュメント壁面に薄型チタンカットパネルにて施工いただきました。 商品は【チタンラグ シルバー】です。背面からスタッドボルトで固定して施工いただきました。

壁面の白銀色のチタンが薄型カットパネルです。6分割構成となっています。
遠目からでは継ぎ目は見えにくくなっています。
 
近づくとパネルの境界線が確認できます。


金属パネルの施工方法や加工方法は様々な工法から選択できます。
特に近年のデザイン性の高い表現が必要な場合は、薄型カットパネルで自由形状を形成したもので表現する事で、自然な空間が表現できます。
また、曲げ加工と比較して、背面の取り付け構造部分が簡便となり、重量が軽くなる事は薄型カットパネルのメリットです。
四角のパネルの連続ではなく、皆様の思い描いた形状で表現する空間は、この様な薄型カットパネルの得意とするところです。
是非、ご検討宜しくお願い致します。

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出典:東洋ステンレス研磨工業株式会社
あとがき 切る、曲げる、削る、たたく、熱を入れる…等々、金属の加工法は実に多様です。答えのないこの世界で、さまざまな意匠表現を探し、クライアントの要望に応えてきた東洋ステンレス研磨工業株式会社。今回のコラムのように、「継ぎ目」ひとつに対しても多くの工夫や試行錯誤があることが分かりますね。素材と真摯に向き合う姿勢で、これからも多彩な金属表現を実現してくれることと思います!