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メーカーインタビュー
  • 掲載:2024年08月26日 更新:2024年09月02日

感性に心地よく訴える「水栓」製品をご提供

AQUVOI +(アクボイ プラス)搭載 AEK8700E
AQUVOI +(アクボイ プラス)搭載 AEK8700E
触れずに声で操作できる画期的な水栓。センサーでの操作も可能。

取締役 執行役員営業本部長|松井 優樹
SANEI株式会社
取締役 執行役員営業本部長
松井 優樹
〒537-0023
大阪市東成区玉津1丁目12番29号
TEL : 06-6972-5921
https://www.sanei.ltd/
水栓金具(浴室、洗面所、トイレ、キッチン)、シャワー、止水栓バルブ、接手、配管部品、トイレ・排水・バス部品、散水器具などを製造販売しているSANEI株式会社。独自の技術と柔軟な感性で、数々の画期的な商品を提供することはもちろん、水廻りから快適な暮らしを追求し自然環境やニーズの変化を見つめながら、SANEI視点で水と暮らしの理想の姿をご提案していきます。
1954年の創業以来、「人類ある限り水は必要である」を理念とし、散水器具などの製造販売に取り組んできたSANEI株式会社。取締役 執行役員営業本部長の松井様に、新製品「ファインバブル」についてのお話や、ものづくりについての思いについて伺いしました。

水まわりでの社会貢献を社是に、心地よい水栓金具づくりを追及

弊社は1954 年の創業以来「人類ある限り水は必要である」という理念のもと、水まわりでの社会貢献という社是を掲げ、ものづくりを続けて参りました。

弊社では1967 年に日本で初めてのシャワー付湯水混合水栓を製造販売し、日本のシャワー文化の先駆けとなりました。また、コンセント式の洗濯機水栓「シンプレット」、音声認識で動く「アクボイ」、スマホのタッチパネルの静電技術の応用で、触るだけで吐止水できる「アクッチ」というシリーズも立ち上げて来ました。どれもが、必ずしも顕在しているニーズに沿った商品ではないのですが、もっと心地よい、面白い水栓金具のあり方などということを模索し続け、専業メーカーならではの思想、発想を持ったビジネストライを続けて参りました。

今度は、グラスを上からプッシュするだけで、中の噴射器具が洗浄を助ける「プレパシュ+」という予洗い専用の水栓を6月より販売しております。

左:「プレパシュ+」の使用イメージ。  右:「プレパシュ+」の製品画像。

泡の力で注目を集める新製品「ファインバブル」を積極展開

最近、泡の力で市場から注目されている「ウルトラファインバブル」のニーズが非常に高まっています。他社様がシャワーヘッドで色々展開している中で、弊社はそのファインバブルの効能を、シャワーヘッドだけではなく、我々が元々展開したラインナップに乗せて優位性を出しています。

例えば、油汚れの洗浄力に対してのエビデンスをとってパフォーマンスをしたり、出汁や麦茶などの抽出スピードが泡の力で上がるという実証や、さらに好評なのがファインバブルの技術を利用して、洗濯物での汚れにアプローチした製品です。

数値だけでは測れない、感性に響くものづくり

どの水栓メーカーも「品質基準」を持っています。今、弊社が当たり前にしていこうと思うのが品質基準を前提とした「SANEI基準」です。例えば水栓のパーツを埋め込むための隙間であったり、その立ち居振舞であったり、ぐらつきが無いなどの品位あるものづくりの結果と位置付けています。弊社においては一定のブランドラインから上の製品にはこの「SANEI基準」に重点を置いたものづくりを進めています。

「レバー操作に対しては、このような感触であるべき」、「水の出方というのは、こういうふうにあるべき」、「シャワーの浴び心地は、このようにあるべき」など、数値として出すのは難しいのですが、そういう感性に訴えかける何か心地よいものづくりというのができないかを、常に試行錯誤しております。

開閉だけではない、ニーズに応える多機能の水栓金具

現状、今の日本市場においては、住設メーカーやゼネコン・サブコンなどの中間企業様が水栓の主な決定権者になりますが、水栓に対しては人手不足からの省人化に繋がる製品開発を望まれています。あとはリスクヘッジを考え隠蔽部での接触箇所が少なく、漏水する可能性を軽減されている商品などが中間企業様からのニーズとなっています。

機能に関しては特にこのコロナ禍で、非接触のセンサー系の水栓が普通に平常品になりつつあります。ここから、次の展開として「声で動かす」、「ネットと水栓をつなげる」などの研究開発に繋がっています。水栓も、吐止水するためだけの道具という位置付けではなく、違う機能を持つべきという見られ方をしてくるようになり、それが今のニーズになっているわけです。

基本的に水栓のビジネスモデルは、BtoB 戦略が一般的で、コストや施工性の向上などに特化しています。然しながら、利用者、使用者、購入者の方々に選ばれるものにするために、水栓金具の多様性と、その先にある豊かな暮らしなどを想像させて、もっと選ばれるものにするというプロモーション活動などは加速させています。今後はBtoBtoCの展開でと考えており、今は転換期に入っております。決してBtoC ではありません。

我々が70年という長期間、間に入っていただいた協力企業様に非常にお世話になったことに加えて、そのパートナーとも呼ぶべき方々の存在を大切にしたいというのが我々の考えだからです。基本的にBtoBtoC という形で、同時にCへのプロモーションを続けて行くのが、これからの戦略だと言えます。


SANEI が目指す「水栓をセレクトする常識づくり」

まずは「水栓をセレクトする常識づくり」、これを第1に掲げてやって参ります。「この空間の中心にこの水栓を置くとするならば、それに見合う空間とはどんなものか」という、水栓金具を基軸にした水域戦略を我々が提案できるようになっていきたいと思います。また、量産型は数が多くても、本当の資本を大きく動かしてるのは上位のマーケットですから、ここにどのようにアプローチしていくかが大きなポイントになります。

意味づくりや顧客づくり、ファンづくりという形で、我々の理念・概念を共有し、市場をしっかり見据えながら、建築業界全体を盛り上げ、価値あるマーケットにしていきたいと思っております。

soroe(ソロエ)
円柱の一部を削ぎ落とし、一部が「面」になっている造形の水栓。国際的なデザイン賞である「iF DESIGN AWARD 2024」と「Red Dot Design Award 2024」でBest of the Best受賞。




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