- 掲載:2014年06月06日 更新:2024年08月07日
//= $nameTitle ?>住宅の世界での常識にとらわれない。機能的かつ明るく風通しのよい家。
東京都練馬区関町南4-8-13
確かな設計と高い品質の住まい・建築をしっかりと丁寧な「設計」と「監理」により建て主の方に提供している設計事務所です。
経歴 | |
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1959年 | 東京生まれ |
1982年 | 日本大学理工学部建築学科 卒業 |
前川國男建築設計事務所 入所 | |
1987年 | 前川建築設計事務所 入所 |
1998年 | 前川建築設計事務所から独立し、中川龍吾建築設計事務所を開設 |
1998~2004年 | 日本大学理工学部建築学科にて設計指導(講師) |
ハレの場(非日常)とケの場(日常)をバランス良く設計
住宅は自分にとって永遠のテーマ、課題だと思っています。
かつて私が在籍していた前川國男先生の事務所では、中規模の施設で鉄筋コンクリート造の建物を主に手がけてきましたが、この15年位はむしろ住宅を主体として設計活動をしています。
釣りの世界ではフナに始まりフナに終わるという表現がありますが、建築設計では住宅に始まって住宅に終わると言うことができるように、さまざまな用途の建築がある中で、住宅ほど奥深いものはないように考えています。
商業施設などがハレ(非日常)の場をつくることであるのに対して、住宅はまさにケ(日常)の場をつくるものです。
ハレの場をつくる事はそれに関わる人も多く楽しいものですが、ケの場をつくることは設計者個人の裁量や技量、考え方が直接的にモノに反映する分、難しくもある一方で、楽しいもの、やりがいのあるものと感じています。
そのような点では、欲張りですがハレの場とケの場とバランス良く設計活動ができればと思っています。
また、これまで手がけた中規模の建物での技術や考え方、ノウハウといったものを、住宅の世界での常識にとらわれずに取り入れることができるのも自分の得意とすることのひとつかと思っています。
明るく風通しの良い家、そして片づけやすい家
住宅での話になりますが、ほとんどの建て主さんからの共通する要望は、明るく風通しのよい家にしたい、機能的で物を片づけやすい家にしたい、ということです。
前者に関しては、私の事務所は都内ですので、陽当たりの条件の良い敷地での設計ばかりではない為、所内では天空光の家と呼んでいる独自の設計手法によりこれを解決することでご希望をかなえるようにしています。 後者に関しては、家のプランの検討に充分な時間をかけて動線や諸室の配置、収納をしっかりと検討した家にするようにしています。
双方が直接対話をすることで相性や信頼性を確認
家に対するご希望はまさに十人十色ですので、それに合った進め方があると思います。
まずは、建て主さんにとってのいい家、満足できる家はどのようなものかを明確にしていくこと、そしてそのための方法を検討していくことが大事だと思います。
さまざまなこだわりがあったり、いわゆるメーカー住宅などでは満足できない人にとっては設計士の存在が必要になると思いますが、設計士にもさまざまなタイプの人がいます。
現在のようなインターネット社会では、住宅設計者に関する経歴や作風などの情報収集が簡単にできるようになり、設計事務所の敷居が下がってきていることは非常に望ましいことだと思っています。
ネット上の情報は大いに参考にされると良いと思いますが、それ以上に大事なのは、直接対話をする中でユーザーと設計者が双方の相性や信頼性を確認することだと思います。
ユーザーさんにとっての設計事務所は、まだここまで敷居が下がっていないようにも思いますが、住宅系の事務所で敷居の高い所はあまりないと思います。まずは足を運んでみてはいかがかと思います。
私の事務所では、工務店やメーカーで家を建てる人に対してもセカンドオピニオンサービスという形でさまざまな建て主さんにアドバイスを行う体制をつくっていますが、専門の設計者に依頼しないケースであってもプロの意見を参考にして家づくりを考えることは大切なことだと思います。
設計の段階ごとに異なるやりがいや面白さ
設計の仕事は基本計画から設計監理まで、それぞれの段階がありますが、段階ごとに異なるやりがいや面白さがあります。
設計の初期はいい案をつくる為のいわゆる「生みの苦しみ」が伴いますが、いい案ができればその分の喜びがあり、また監理は図面という平面上のものを実物として造っていく作業を確認していく訳ですが、現場の人たちとそれを現実のものとしていくのも楽しいものです。
何といっても一番の喜びは、建て主さんに建物を引き渡してご満足を頂いた時です。
建物の引き渡しは、自分の子供が離れていくような寂しさを伴うものでもありますが、設計や監理というものはあくまで結果が一番大事なものですので、この結果を良くすることこそが設計者としての何よりのやりがいであり喜びです。
そのような点では建て主さんの顔が直接見ることができる個人住宅は、結果が分かりやすいだけに達成感も大きいように思います。
平凡な材料と工法で実現する「非凡な空間」
日本の製品は建材だけの話ではありませんが、種類があまりにも多く、モデルチェンジが早すぎるように思っています。種類を増やせばコストは割高になりがちですし、モデルチェンジはユーザーにとっても不都合が生じることになります。
私は、建築は平凡な材料と平凡な工法によって非凡な空間を造ることができればいいと考えています。
アクロバティックな工法や特殊な材料を使えば新しい建築ができるという考え方ではなく、あたりまえの技術や材料でいい空間を造ることができれば、それは一般化し、自分が手がけなくてもいい建築であふれる社会、景観ができるのではないかと期待しているものです。
それこそが成熟した社会と言えるのではないでしょうか。
有能な設計者が建材の開発に関与していくのもその為の手法のひとつになると思いますが、設計者が定番品とできる飽きのこないホンモノの建材が増えていくことを期待しています。