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建築家インタビュー
  • 掲載:2024年08月20日 更新:2024年08月20日

ヒアリングで施主の意図をしっかりと汲み取り、心に響き満足いただける提案を行います。

SHU一級建築士事務所
前島 周子
SHU一級建築士事務所
前島 周子(まえじましゅうこ)
一級建築士・インテリアカラースペシャリスト

〒154-0004
世田谷区太子堂4-25-6-3F
TEL:03-3413-3581
日本デザイナー学院インテリアデザイン科を卒業後、
10年間でタイプの違う3つの設計事務所を経験し、
1999年「SHU一級建築士事務所」設立。
2021年 インテリアに焦点を当てた活動も開始。

ヒアリングから施主の思いを引き出すことを大切にし
”あなたに似合う住まいづくり”をモットーに活動している。

設計者向けにヒアリング手法セミナーや施主の思いに寄り添う設計手法講座、
住宅会社の設計研修など。
インテリア科から建築の世界に入ったこともあり、
インテリアイメージから間取りを紐解く設計をしている。
住まい手にとってもメリットが多いと感じ
「インテリアから始める住まいづくり」を推奨している。


ヒアリングを丁寧に、本質の要望まで深く行うことが一番の業務効率化

既存の項目に答えていただくようなヒアリングではなく、施主の思いが整理・明確化できるよう進めます。 イメージ共有や施主の思いを引き出す方法として事例写真を使った写真ヒアリングも行なっています。

最初の段階で、施主の意図をしっかりと汲み取れていれば、心に響く満足いただける提案ができます。そうすると、提案後の変更や修正などの手戻りがなく計画決定までが早いです。
提案や修正を何度も繰り返すことを考えるとかなりの効率化です。

スムーズに基本計画が決定すれば、施主、設計者ともに疲弊することなく先へ進めます。
最初から心掴む提案ができることで信頼を得られると感じることも多く、聞く耳を持ってくれたり細かな注文なく任せてくれたり、その後の打ち合わせも前向きにスムーズに進みます。




職人さんには「意図をしっかり伝えること」を大切にしています。

面倒な作業は、受け入れられづらいケースもあります。 不満を持たれながらの作業では仕上がりにも影響しますし、現場の空気も悪くなります。

そうならないために図面を渡して一方的に指示するのではなく、どうしてこうしたいのか「意図をしっかり伝えること」を大切にしています。
意図を伝え、私の解決策(詳細図など)を提示した上でもっと良い策はないか?も聞きます。 職人魂に火がつくように有意義なディスカッションにつながったりします。
私自身たいへん勉強になりますし、良いものを一緒につくり上げようという意思の共有ができると感じます。

以前、施主快諾のもと「リアルタイム設計日記」というブログを書いていました。
施主との打ち合わせの内容や起きた出来事など、設計の過程をリアルタイムで更新するものです。
これから家を建てたい方に、家づくりの様子を垣間見ていただき身近に感じてもらいたいという思いで綴っていたものだったのですが、工事の職人さんから「あのブログを読んだので経緯がわかってやりやすい。」と言われました。
職人さんも、背景を知っていた方がやりやすいし気持ちも入るのだと気付かされ、施主の思いやここまでの流れなどもできるだけ共有していこうと意識しています。
設計打ち合わせ時のエピソードなど現場での休憩時間に話したりします。





質問に丁寧に答え、自分の考えを明確に伝える過程を経ることが大切

様々な情報が溢れる今、目にする情報が気になる気持ちはよくわかります。 質問に対しひとつひとつ丁寧に回答し、併せて私の考えも明確に伝えます。
質問の背景から施主の思いも汲み取れますし、大切にしたいことがわかったりします。私の考えを伝える機会にもなります。 こういう積み重ねも信頼感へつながっていると感じています。

聞きかじりの情報に振り回されたり、その対応のために資料を整え回答したり、「その時間を設計検討に当てたい!」と思うこともなくはないです。 しかし、こういう過程を経ることで安心感や信頼感を持っていただけますし、その後のやりとりもスムーズになります。



一見難しいことでも「なぜ欲しいのか」がきちんとわかれば解決策はある

その方の暮らし方や環境、敷地形状などから、それは難しいのでは?と感じることはあります。 これは難しい要望の場合でなくても同じですが、その要望を額面通りに受け取るのではなく「なぜそうしたいのか」要望の本質を確認し、ベストと思う提案をします。
「こっちの方がよかった」とおっしゃっていただけることも、ままあります。
一見難しいことでも「なぜ欲しいのか」がきちんとわかれば、解決策はあると考えます。
施主も表面的な感覚で仰っていることもあるので、本質はなにかを確認します。

たとえば以前、渡り廊下を介した和室をご覧になった施主が「ああいう離れの和室が欲しい」と仰ったのですが、敷地条件的に厳しいと感じたので本意を確認したところ「日常と切り離された籠れる空間が欲しい」のだということがわかりました。
そこで、平面図的にはダイニングの隣だけれど、回り込んだ場所に入り口を設けたり、領域分けする工夫をしたり、躙り口にして非日常感を出したり、窓や照明など、部屋に入ると他の気配を感じないような構成にして「隣にあるハナレ」を提案し実現しました。



有効に活かしきったところに価値を感じられる住まいをつくっていきたい

空き家問題、環境問題、建築費の高騰など、新築ではない選択肢がさらに多くなるかと思います。
リフォーム、リノベーション、インテリア、今ある中で、有効な利用方法・変換方法を考えながら最善を尽くす、ということを大切にしていきたいと考えます。
我慢や諦めではなく、有効に活かしきったところに価値を感じられる住まい。
そんな住宅をつくっていきたいですし、そんな住宅が増えその価値感がスタンダードになっていけばと思います。








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