コンクリートの打ちっぱなしのデメリットと解消方法を徹底解説!
「コンクリートの打ちっぱなし」住宅とは、コンクリートを固めた状態のまま完成した住宅です。
壁の塗装はせず、タイルも型紙も張りません。
型枠にコンクリートを流し、固まったら型枠をはずして、なにも手を加えないままの外装・内装で完成です。
意外と問題が多いコンクリート打ちっぱなし住宅。
メリットや注意点を知らずに住みはじめると後悔するでしょう。
この記事では、コンクリート打ちっぱなしの住宅におけるメリットや注意点などを紹介します。
具体的には以下の内容を解説します。
1.コンクリート打ちっぱなしの家に住むメリットとデメリット
コンクリート打ちっぱなしの主なメリットは空間を確保しやすくなる点です。 一方で、主なデメリットは熱が伝わりやすいことでしょう。 他にも数多くのメリットとデメリットがあるため確認してみましょう。
コンクリート打ちっぱなしのメリット
コンクリート打ちっぱなしの住宅には以下の3つのメリットがあります。
1. 柱が不要で空間を広く使える
2. 耐火性に優れている
3. 防音性が高い
それぞれ詳しく解説していきます。
コンクリート打ちっぱなしのデメリット
コンクリートの打ちっぱなし住宅には以下の3つのデメリットがあります。
1. 熱が伝わりやすい
2. 汚れが目立ちやすい
3. 結露しやすい
それぞれ詳しく解説していきます。
デメリットを把握せずに住み始めてしまうと夏は暑く、冬は寒くて冷暖房費用が増えてしまうでしょう。
コンクリート打ちっぱなしの家が向いている人
コンクリートの長所、短所がわかったところで、実際にどのような人が向いているのかを考えてみましょう。
2.コンクリート打ちっぱなしの家でも快適に過ごすポイント
コンクリート打ちっぱなしの家で快適に過ごすポイントがあります。 覚えておくと住んだ後に悩まされることが少なくなるでしょう。
暑さや寒さ対策を徹底する
窓からの外気を防ぐためには、カーテンは「断熱タイプ」がおすすめです。 カーテン1枚だけでも、エアコンの涼しさや熱が逃げにくくなります。
結露するため壁紙は貼らない
コンクリート住宅の結露には「除湿対策」が必要です。
対策方法としてカンタンなものは、「換気」をすることです。 一定時間ごとの窓の開放や、換気扇を回し続ける方法がおすすめです。
3.住宅をコンクリート打ちっぱなし住宅を建てる費用と工期
コンクリート打ちっぱなしの住宅を建てる費用相場
コンクリート打ちっぱなしの住宅を建てる工期
4.コンクリート打ちっぱなし住宅のメンテナンス方法
コンクリート住宅のメンテナス方法はさまざまですが、以下では数年ごとに必要なメンテナンスを3つ紹介します。
外壁洗浄
「外壁洗浄」は、風雨による「シミ」や「コケ・カビ」など付着物が目立ち始めたときのメンテナンスです。
目安としては5年に1度は定期的におこなうことが望ましいです。
高圧力の水道水によってコンクリート表面の付着物を吹き飛ばします。
シミも一緒に取れて、新品のようにキレイになるでしょう。
また、コケやカビなどの根は、薬品を使うことで徹底して除去します。
費用相場は工法で異なります。
以下は1平方メートルあたりの相場です。
・水道水のみ:100~300円
・薬品を使う「バイオ洗浄」:200~400円
他に比べて安価でおこなえるメンテナンスが外壁洗浄です。
ひび割れ補修
年数がたつと外壁に「ひび割れ」が目立つようになります。
ひび割れの原因は主に2つあります。
・地震や大雨で地盤が沈むことで外壁自体にゆがみができる
・成型時にコンクリートが乾燥して縮んでしまいひび割れる
補修方法は「フィラー刷り込み」です。
「フィラー」は「詰め物」の意味があり、水の侵入を防ぐためにセメントやモルタルを使います。
費用相場は、1か所で1~2万円ほどです。
大きなひび割れや、補修箇所が多くなると10万円以上かかります。
壁面塗装
壁面塗装を考える状態とは、壁面にシミやカビが現れたときです。
シミやカビは、塗装されている防カビや防サビ塗料が剥がれているために出てきています。
補修方法は、古い塗料や汚れを落としてから新しい塗装をほどこすことです。
補修の費用相場は使用する材料で決まります。
・水をはじく撥水剤(はっすいざい):1,500円/平方メートル
・色付き塗料(カラークリヤー):3,500円/平方メートル
下地の状況に応じて業者と相談し、塗料を選びましょう。
5.コンクリート打ちっぱなしのメンテナンスに使う工法例
コンクリート住宅のメンテナンスに使うおすすめの工法例を3つ紹介します。 以下の工法を使えば安心してメンテナンスができるでしょう。
エバープロロング防水工法
コンクリートを薬剤でふさぐのではなく、「同化」することで高い防水性と持続性を確保します。 コンクリートの景観を変えることなく、防水処理を行いたいときにおすすめです。
ハイドロフィット工法
株式会社日本衛生センターによるコンクリート止水工法です。 ひび割れからの漏水が止まらないときに活躍します。 止水効果が施工した直後に現れやすく、海水や廃棄物の汚水にも対応可能です。 家の床下の狭いところや、斜面の土中に作った駐車場の天井など、特殊環境でも工事できます。
コンクリートひび割れ補修工法 水分浸透阻止
6.まとめ:コンクリート打ちっぱなしの住宅は熱の対策が重要!
コンクリート打ちっぱなしの住宅は熱が伝わりやすく結露が発生するため注意が必要です。 デメリットを把握して冷暖房の調節や断熱カーテンを使うことで対策を立てれば快適に過ごせるでしょう。 今回の記事を参考に、快適な住宅環境を実現してください。
塗装技能士2級
2年半の外壁塗装の職人経験
外壁、内壁塗装に関する知識と実務経験