お風呂の壁に磁石がつくって知ってた?仕組みと理由を聞いてみた
ここ数年、浴室の「浮かせる収納」が人気を集めています。
本屋さんでとある記事を発見し、記事の内容には「マグネットフックを使って浮かせる!」「浴室の壁にマグネット収納アイテムが使える!」など、浴室の壁にマグネット(磁石)が使えるという内容が書かれていました。
半信半疑で、自宅の浴室にマグネットフックを試しにつけてみたところ・・・
記事の内容通り、壁に磁石がくっつきました!
まさか自分の家の浴室の壁に磁石がくっつくなんて思いもしませんでした…。
このような記事があるということは他のご家庭も浴室の壁に磁石がくっつくということになります。
昔はタイルの壁を用いていた記憶がありましたが、いつの間にかタイルの壁を見なくなりました。
現在主流になっている磁石がくっつく浴室の壁は、どのような仕組みで磁石がくっついて、いつごろから使用されるようになったのでしょうか。
今回、メーカーの3社に電話で聞いてみました。
鋼板入れた複数層からなる“HQパネル”
最初に聞いたのは福岡県北九州市に本社を置く“TOTO”。
-- なぜ浴室の壁に磁石がくっつくのですか。
とてもご丁寧に応えてくださいました。
磁石がくっつくのは、壁の裏側に鋼板が含まれるHQパネルというものを使用しているためようです。
では、なぜわざわざ鋼板を使用していたのでしょうか。またいつ頃から導入し始めたのでしょうか。
壁や床をタイルなどで仕上げる方法を在来工法とよびます。その在来工法は、施工にとても時間がかかり、完成までの時間が長くなってしまうのが欠点でした。
このことも考慮して、鋼板が用いられるようになったのですね。
やはり、今リフォームをするなら磁石タイプの方が多いのでしょうか。続けて聞いてみました。
ほとんどのご家庭が磁石タイプになるということですね。
現在でも希望があれば在来工法での施工もできるみたいですが、ほとんどの方がHQパネルを用いた施工を選んでいるようです。
2.磁石をつけることが目的だったわけではない
次に東京都品川区に本社を置く“LIXIL”。
こちらも“TOTO”と同じで「鋼板を用いているため」とお答えいただきました。
次の質問も同じく、壁の仕様といつ頃から普及し始めたのかを聞いてみました。
こちらも“TOTO”と同様に1980年代から普及し始めたようです。
今では最も多いタイプになっているようですね。
リフォームする際は、銅板タイプの壁を使うことがほとんどとのことでした。
意匠性以外にも鋼板を使うメリットはあるのでしょうか?続けて聞いてみました。
なるほど。様々なメリットがあるんですね。
いろいろなメリットがありますが、やはり一番のメリットは、意匠性が高いことのようです。
3.独自開発した“ホーローパネル”
最後に大阪府大阪市に本社を置く“タカラスタンダード”。
-- なぜ浴室の壁に磁石がくっつくのですか。
タカラスタンダードは、ホーロー壁と呼ばれる独自開発したパネルを使用しているそうです。
自社製品としてマグネット収納も販売していました。
-- なぜ磁石がくっつくような仕様にしたのですか
いつ頃からそのような仕組みが普及し始めましたか
以前から磁石がくっつく仕様だったとのこと。
1982年に日本で最初に導入を始めたとのことで、タカラスタンダードが一番古い磁石の壁の歴史を持っているようですね。
まとめ
今回、3社に浴室の壁についてお話を聞くことができました。
まとめると、1980年代を境目に意匠性や施工性を考慮して鋼板を用いるようになり、この仕様は現在、主流の工法となっているというわけです。
そのため磁石がくっつくようになり、たまたまマグネット収納が誕生したみたいですね。
私自身も実際にマグネット収納を取り入れてみましたが、シャンプー・トリートメントボトルの底のぬめりなどの汚れの原因が軽減され、快適に過ごすことができています。
皆様の浴室の壁は磁石がくっつくタイプでしょうか。
せっかくの磁石がくっつく壁なので、磁石を用いた収納をしてみてください!
浴室用のマグネット収納であれば錆びることなく使用することができます。
ちなみに・・・
タカラスタンダードのホーロー壁は、実は浴室以外にも使用できるのです。
内装材はもちろん、外装材で用いることもできます。
上記製品以外にも建材ナビで紹介しているので、ぜひ見てみてください!
タカラスタンダードの製品一覧はこちら