COLUMN
コラム
趣味を全力で!憧れのガレージの作り方
ガレージは車やバイクなどの愛車を駐車し、また整備するためのスペースとして、自転車・カヌー・農機具など趣味や仕事の道具を置いておく場所として、また雨天でも関係なくバーベキューなどを楽しめるスペースとして活用されています。この記事では、
・ガレージの計画に関する基礎知識
・ガレージに取り付けるシャッターの種類
・ガレージを作る際に注意すべきポイント
・ガレージに取り付けるシャッターの種類
・ガレージを作る際に注意すべきポイント
についてご紹介します。
そもそもガレージとは
英語由来のガレージとは本来、車庫として機能する建築物を意味する言葉ですが、車を置くかどうかという目的を別にして、広いフリースペースのある建物を指してガレージという言葉が使われることもあります。
四方を壁とシャッターに囲われているのがガレージで、駐車スペースに柱と屋根だけが建てられているものはカーポートに分類されます。
四方を壁とシャッターに囲われているのがガレージで、駐車スペースに柱と屋根だけが建てられているものはカーポートに分類されます。
ガレージのスタイル
ガレージを所有するユーザーは概ね車・バイクの愛好家が多く、点検・整備なども自分で行えるよう点検ピットや排気ダクトを備えた本格的なものもあります。
ガレージの本場ともいえるアメリカでは土地が広大なため、敷地内に住宅とは別に巨大なガレージを建てるのも難しくは無いのかもしれませんが、日本の土地の狭さでは、別棟としてガレージを作るのが困難なケースも多いようです。
そのような場合、敷地内に別棟として建てられたものではなく、住宅の1階部分や地階・半地下に設けられた「ビルトインガレージ」や「インナーガレージ」と呼ばれるスペースを持つ家、「ガレージハウス」を作るという選択肢もあります。
ガレージハウスは都市部や土地に限りがある住宅地などで人気があり、この方法だと土地に大きな余裕がなくて愛車や趣味のための自由な広い空間を作ることが可能です。
ガレージの本場ともいえるアメリカでは土地が広大なため、敷地内に住宅とは別に巨大なガレージを建てるのも難しくは無いのかもしれませんが、日本の土地の狭さでは、別棟としてガレージを作るのが困難なケースも多いようです。
そのような場合、敷地内に別棟として建てられたものではなく、住宅の1階部分や地階・半地下に設けられた「ビルトインガレージ」や「インナーガレージ」と呼ばれるスペースを持つ家、「ガレージハウス」を作るという選択肢もあります。
ガレージハウスは都市部や土地に限りがある住宅地などで人気があり、この方法だと土地に大きな余裕がなくて愛車や趣味のための自由な広い空間を作ることが可能です。
ガレージを計画する際に覚えておきたいサイズ感
ガレージの平面計画を立てる上では、ガレージの用途、特に何を何台置きたいかが重要です。
基本的に駐車に必要なスペースは、
という寸法を基準に計画すると良いでしょう。
ガレージの開口部の高さを計画する際には、
というサイズ感を覚えておくと良いでしょう。
トラックやキャンピングカーを格納したい場合や、車の屋根にルーフラックやルーフボックスを取り付けたい場合などは、ガレージの開口部にはかなりの高さが必要になります。
基本的に駐車に必要なスペースは、
・乗用車の場合、幅:約3m、奥行き:6m
・バイク(400cc)の場合、幅:約1.4m、奥行き:約2.2m
・バイク(400cc)の場合、幅:約1.4m、奥行き:約2.2m
という寸法を基準に計画すると良いでしょう。
ガレージの開口部の高さを計画する際には、
・平均的なセダン:全高1.4〜1.6m程度
・軽のスーパートールワゴン:全高1.7m程度
・ハイエース・キャラバン・ベンツGクラスなど:全高2〜2.1m程度
・軽のスーパートールワゴン:全高1.7m程度
・ハイエース・キャラバン・ベンツGクラスなど:全高2〜2.1m程度
というサイズ感を覚えておくと良いでしょう。
トラックやキャンピングカーを格納したい場合や、車の屋根にルーフラックやルーフボックスを取り付けたい場合などは、ガレージの開口部にはかなりの高さが必要になります。
ガレージの顔になるガレージドアの種類
ガレージの出入り口に設置される開閉部分は「シャッター」または「ガレージドア」などと呼ばれます。いずれも正式に定義された建築用語では無いようですが、ガレージの出入り口には概ね下記のような物が設置されています。
シャッター
上部のケース(格納部分)にあるシャフトで巻き上げるように開くタイプのシャッターです。
一般的な倉庫・店舗などにも広く使用され、もちろんガレージにも設置できます。
ガレージに設置するなら電動式で、障害物を感知すると自動的に停止する安全装置を備えているものが有用です。
一般的な倉庫・店舗などにも広く使用され、もちろんガレージにも設置できます。
ガレージに設置するなら電動式で、障害物を感知すると自動的に停止する安全装置を備えているものが有用です。
グリルシャッター
シャッターを構成する一枚一枚の横板を「スラット」と言いますが、このスラット部分がグリル状になった物がグリルシャッターです。
隙間が多いデザインのグリルシャッターであれば、ガレージ内の採光・通気性が保たれます。
隙間が多いデザインのグリルシャッターであれば、ガレージ内の採光・通気性が保たれます。
ガレージドア
ガレージドアもシャッターの一種ですが、スラットの一枚一枚の幅が広く、シャッターケース内に巻き取って収納するのではなく、天井部分にそのまま引き上げて滑り込ませるように開きます。
このような開閉方法の違いにより通常のシャッターより素早く開閉でき、シャッターケースが無いためデザイン的にもスマートになります。
このような開閉方法の違いにより通常のシャッターより素早く開閉でき、シャッターケースが無いためデザイン的にもスマートになります。
ガレージ作りの注意点①「関係法規」
建築確認申請は必要?
建築基準法第6条の定めにより、ガレージを新築する場合、確認申請が必要になります。
延べ床面積が10㎡以下であれば建築確認申請が不要なケースもありますが、ガレージの延べ床面積が10㎡以下になることはまず無いでしょう。
また、延べ床面積が200㎡以下であれば、倉庫や納屋をガレージにするなど用途変更を行う場合の申請は不要ですが、「確認申請不要=どう作っても良い」というわけではありませんので、関係する法律をしっかり遵守する必要があります。
延べ床面積が10㎡以下であれば建築確認申請が不要なケースもありますが、ガレージの延べ床面積が10㎡以下になることはまず無いでしょう。
また、延べ床面積が200㎡以下であれば、倉庫や納屋をガレージにするなど用途変更を行う場合の申請は不要ですが、「確認申請不要=どう作っても良い」というわけではありませんので、関係する法律をしっかり遵守する必要があります。
内装は自由に設計できる?
建築基準法第129条の定めにより、ガレージの内装(壁・天井)は純不燃材料としなければなりません。
内装材として使用できる純不燃材料には、
などがあり、さらに木製の建材であっても、
なども使用可能です。
不燃木材とは、不燃薬剤を含浸させた通常の木材よりも燃焼しにくい木材で、国土交通座大臣から正式に認定されたものを指します。
時折、「ガレージの内装に木材は使えない」という記述も見られますが、不燃性能を認定された木材であればガレージの内装を木造とすることが可能になります。
内装材として使用できる純不燃材料には、
・石膏ボード
・木質系セメント版
・木質系セメント版
などがあり、さらに木製の建材であっても、
・不燃木材
・不燃構造用合板
・不燃構造用合板
なども使用可能です。
不燃木材とは、不燃薬剤を含浸させた通常の木材よりも燃焼しにくい木材で、国土交通座大臣から正式に認定されたものを指します。
時折、「ガレージの内装に木材は使えない」という記述も見られますが、不燃性能を認定された木材であればガレージの内装を木造とすることが可能になります。
ガレージ作りの注意点②「換気と防火」
ガレージでは命に関わるような事故も起こり得るため、ガレージを計画する上では下記の点を確実にチェックするようにしましょう。
とっても恐ろしい「一酸化炭素中毒」
エンジンを燃焼させると発生する排ガスに含まれる一酸化炭素は有害ガスとしてよく知られています。
排ガス中の一酸化炭素含有率は数パーセントではありますが、場合によっては命を落とす事故につながることもあります。
一酸化炭素は無味無臭でありながら毒性がかなり強く、空気中の濃度が0.02%に達しただけで頭痛が始まります。
さらに濃度が高くなれば吐き気、めまいを引き起こし、最悪の場合には死に至り、一命を取り留めても後遺症が残ることもある恐ろしい物質です。 そのため、ガレージ作りを計画する際には、一酸化炭素を含む排ガス対策を十分にとっておくことが重要です。
さらに濃度が高くなれば吐き気、めまいを引き起こし、最悪の場合には死に至り、一命を取り留めても後遺症が残ることもある恐ろしい物質です。 そのため、ガレージ作りを計画する際には、一酸化炭素を含む排ガス対策を十分にとっておくことが重要です。
一酸化炭素による事故を防ぐための設備
ガレージ内の一酸化炭素濃度が上がらないようにするためには下記のような対策を講じておきましょう。
有圧換気扇
有圧換気扇は通常の壁付け換気扇のような形状をしていますが、通常の換気扇の約10倍の静圧で換気が可能で、外部の圧力(例えば、強い逆風)があっても影響を受けずに換気を行うことが可能です。
有圧換気扇の効果を最大限に引き出すためには、ガレージの出入り口から見て奥側、窓などの開口部の逆側の壁に設置するのがベストです。
排気ダクト
ガレージを駐車スペースとしてだけでなく、整備なども行うため暖気運転することが多いようであれば、ガレージ用の排気ダクトを設置しておくのが安心です。
ガレージ用排気ダクトは駐車する車のマフラーの位置に合わせて設置するため、ガレージの空気をよりクリーンに保つことが可能になります。
ガレージ用排気ダクトは駐車する車のマフラーの位置に合わせて設置するため、ガレージの空気をよりクリーンに保つことが可能になります。
一酸化炭素検知器
ガレージには一酸化炭素検知器を設置しておくのがおすすめです。
この検知器を設置しておけば、一酸化炭素の濃度が人体に悪影響を及ぼすレベルにまで上がると警報を発してくレルので、思わぬ事故を避けることができます。
一酸化炭素は空気よりも若干軽いため、一酸化炭素検知器はキッチンのガス検知器のように足元ではなく、少し高い位置に設置しておくと良いでしょう。
火災・小火(ボヤ)を防ぐためにも備えを
揮発性で引火の危険のあるオイル類を取り扱うこともあるのであれば、ガレージには消化器も設置しておくのを忘れないようにしましょう。
さらに火災報知器も設置しておくのがベストで、一酸化炭素検知器と一体型になっている火災報知器もあります。
まとめ
「大人の秘密基地」とも言われるガレージで、趣味の幅も奥行きもグッと広がります。
今すぐには無理でも、いつか夢がかなう日に向けて、今からガレージ作りを計画してみるのはいかがでしょうか。
今すぐには無理でも、いつか夢がかなう日に向けて、今からガレージ作りを計画してみるのはいかがでしょうか。
著者(澤田 秀幸)プロフィール
CAD利用技術者1級、CADアドミニストレーター
住宅メーカの下請けとして木造大工作業を担当。
注文家具の製造と設置。製図補助を担当。
国内最大手インテリアメーカーの店舗で接客・販売を担当。
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