建材情報まとめサイトすまいりんぐ
COLUMN
コラム
掲載:2025年01月27日更新:2025年01月28日

商業施設や店舗など導入が増えている子供の遊び場。遊び場を設計するボーネルンドの遊具とは。

ボーネルンドは、子どもの健やかな成長のために必要な「あそび」について総合的に取り組んでいる企業です。 その事業は、幼稚園や保育園、商業施設などでの「あそび環境づくり」、ボーネルンドショップでの「あそび道具」の販売や卸売り、ボーネルンドによる「あそび場の運営」、「あそびの研究」など幅広く取り組まれています。
イオンモールやアウトレットパークなどでボーネルンドが運営するあそび場の「KID-O-KID(キドキド)」や「Playville(プレイヴィル)」を目にされた方も多いのではないでしょうか。

2025年1月23日(木)には、テレビ東京系列「日経スペシャル カンブリア宮殿」でも放送されて、ボーネルンドはますます注目されてきています。

テレ東BIZ:「ボーネルンド」計算され尽くした遊具と遊びのプロに異業種も注目!【カンブリア宮殿】より

海外の知育玩具の卸売りからスタートし自社店舗展開をしてきたボーネルンドは、2000年に入って室内や屋外のあそび場づくりに進出していきます。
進出の背景について「カンブリア宮殿」でボーネルンド会長の中西弘子会長は次のようにおっしゃっていました。
公園の遊具がどんどん減っていき、子どもたちの体力が落ちている時代に入ったと感じました。 私たちは何十社も取引先があるので、その方々と話しをしていても子どもの体力が落ちているという話しを伺っていました。
子どもの体力低下の問題と、いい遊び場をつくらなければいけないという思いと、両方がうまく重なって遊び場をつくるような状況になっていきました。

子どもたちの遊び場環境に危機感を感じ、なんとかしたいという思いが施設や学校にも受け入れられボーネルンドの遊具はしだいに広まっていったのですね。

この記事では、ボーネルンドの「あそび環境づくり」や「あそび場の運営」に欠かせない遊具の中でも面白いと思ったものをいくつか紹介したいと思います。カンブリア宮殿でも紹介された遊具や、他社の面白い遊具なども紹介してますのでお楽しみください。


1.すべり台(対象年齢:3~6歳頃)


デンマーク・コンパン社「グリーンラインシリーズ」のすべり台です。コンパン社の創始者は彫刻家で住宅街のシンボルとなっていたオブジェで子どもたちが夢中になって遊んでたことがきっかけとなり遊具の開発が始まった会社です。
創始者が彫刻家ということもあり、遊具も独創的な感じがしますね。 また、環境先進国のデンマークというだけあって、この「グリーンラインシリーズ」はサステナブルな素材を使用しています。

こちらの、プレイタワーすべり台付きは3~6歳が対象の遊具で、登るところが階段でなくネットになっているので、子どもが全身の筋力を使ってのぼり滑って楽しめます。また、すべり台の上がお家のようになっていて、かくれんぼやごっこ遊びなど登って滑る以外にも楽しむことができます。
塔の窓から外を眺めて家族や友だちを探してる姿が思い浮かびますね。

株式会社ボーネルンド
すべり台の頂上にて





2.シーソー(対象年齢:3~6歳頃)


シーソーは2人で楽しむものという常識はこのシーソーの前では無意味です。
「グリーンラインシリーズ」の「海のシーソー」は、1人でも楽しめます。

「海のシーソー」は、両端だけでなく中央にも座れます。
中央に立って一人で揺らすこともできて、筋力や敏捷性が向上する設計になっているそうです。

また、数人が一緒に乗れるので順番待ちも解消されるかもですね。
座るところは背もたれが付いていて、姿勢の維持が困難な子供でも楽しめる仕様にもなっています。
株式会社ボーネルンド
複数人で遊べます





3.複合遊具(対象年齢:4~12歳頃)

大型複合遊具「Double Mega Deck」は、4~12歳のお子様向けの遊具です。
広々としていて頑丈な作りで、親御さんや保護者の方も一緒に遊べるそうです。

こちらの遊具にも楽しめるポイントがたくさん詰まってます。
すべり台の頂上に向かうための傾斜のついた「ロッククライマー」と呼ばれている足場は、地面に対して平行ではなく斜めに設置されています。これは、あえて登りにくくすることで、バランス感覚を養い、脚や腕、手の筋力をつけることができるそうです。

株式会社ボーネルンド
階段ではなく傾斜を登る「ロッククライマー」

うねうねと左右に曲がったすべり台「カーブスライド」は、ありそうでない珍しいすべり台ですね。 こちらは、カーブをつけることで重力に逆らった運動になっているそうです。

株式会社ボーネルンド
重力に抗う「カーブスライド」

頂上から地面に斜めに伸びた2本の「手すり」も面白いかもしれません。 カタログの写真では、両足をかけて座って滑り降りています。これは腕と体幹の筋肉が鍛えられそうです。うんていとしても使えそうですね。
株式会社ボーネルンド
滑って降りるも良し「手すり」


「カンブリア宮殿」で紹介されたボーネルンド設計部の方は、
遊びは、いろいろな体験を楽しみながらすることで、体が洗練されていく。
遊具はそういう存在だと思っている。
とおっしゃってました。
ボーネルンドの遊具には、遊ぶだけで体が洗練されるような工夫がふんだんにされているのですね。




4.クライミング遊具(対象年齢:6~12歳頃)

彫刻家だったコンパン社の創始者らしい遊具ですね。
オブジェのような遊具です。

幾何学的形状のブロックの組み合わせは、とても特長的です。 ボルタリング同様なグリップが多面体のあらゆる面に付いているから、いろんなパターンで登りを楽しめそうです。

フリークライミングの感覚と似ていて、よじ登るのには全身の力が必要になりそうですね。 多面体ということもあり、見えないグリップの位置を予想したりなど、論理的思考力も鍛えられそうです。

株式会社ボーネルンド
ブロックの上で座って会話も楽しめます。





5.ブロック遊具

こちらは、アメリカのイマジネーション・プレイグラウンド社の全身を使って遊ぶ屋内外で使用できる大型ブロックです。 高密度のポリエチレン・フォームで適度な弾力があり安全で頑丈なブロックです。

子どもの体ほどの大きさのブロックなのでダイナミックな制作が楽しめそうです。 パーツも、レール状のものや、丸く穴の空いたブロック、丸い穴に通す円柱など、種類が豊富で、積み上げるだけでなく、「刺したり」「通したり」などの動作も加わり創造が膨らみますね。

株式会社ボーネルンド
防水なので水や砂とも組み合わせて遊べるそうです。


ボーネルンドの施設では『遊びのプロ』プレイリーダーが、このブロックセットでどうやって遊びたいか聞いたり、違う遊びを提案したりして子どもが自ら遊びをつくりだすようにファシリテートしているそうです。

「カンブリア宮殿」で紹介されたプレイリーダーの方は、
私たちは指導者ではなく、遊びが生まれるきっかけをつくる。
遊びを届ける仕掛け人として活動している
とおっしゃってました。
このブロックは、遊びが生まれるきっかけとしても最適な遊具ですね。


6.体幹バランス遊具(室内遊具)



7.トランポリン(室内遊具)

片面はトランポリンとして、大人も思い切りジャンプできる反発力を持ち、ひっくり返すとボールプールになる多機能遊具です。トランポリン面とフレーム部分が一体化されているため、上る時や着地時に足を挟む心配がなく、小さな子どもでも安心して遊べます。



まとめ

遊具やおもちゃの提供だけでなく、豊かな遊び環境も設計するボーネルンドが目指すのは「あそび」を通じた子どもの個性の発見・育成です。 ボーネルンドのあそびを中心とした多様な人々が集まる場所づくりには今後も期待が集まります。






SHARE


建材ナビ編集部の他の記事

RELATED ARTICLE

アクセスランキング(COLUMN)
お風呂の壁に磁石がつくって知ってた?仕組みと理由を聞いてみた
グラスウールはどんな断熱材?ロックウールとの違いやメリット、デメリット
インナーバルコニーとは?メリット・デメリットについてまとめました!
万能なフロア材、「突き板フローリング」とは?メリットとデメリットをご紹介
外壁を塗り壁にする特徴や費用を解説!土壁や漆喰・ジョリパットの違いは?
SumaiRing最新記事
SPECIAL
株式会社ペッパーフードサービス
【取材報告】新業態すき焼き専門店「すきはな 新橋銀座口店」誕生について、建築的視点でお伺いしました。
STORY
株式会社竹中工務店 ✕ 株式会社アサノ不燃
美濃和紙の風合いをそのままに不燃化。『ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 名古屋』で採用された不燃和紙壁紙
ARCHITECT
鈴木隆介一級建築士事務所 鈴木隆介
歌川広重が東海道五十三次で描いた、鳴海宿内にある相原町の寿司屋「二葉寿司」
MANUFACTURER
ボウクス株式会社
選りすぐりのブランドが持つ、唯一無二のストーリーを伝えたい 。タイル流通における「問屋の価値」を再定義
COLUMN
商業施設や店舗など導入が増えている子供の遊び場。遊び場を設計するボーネルンドの遊具とは。
COLUMN
建材コラム
建材のことをわかりやすく紹介するコラム記事です。 建材に関するあらゆることから、身の回りの疑問に感じた住まいに関する記事まで取り揃えています。