COLUMN
コラム
商業施設や店舗などで導入が増えている子供の遊び場。遊び場を設計するボーネルンドの遊具とは。
ボーネルンドは、子どもの健やかな成長のために必要な「あそび」について総合的に取り組んでいる企業です。
その事業は、幼稚園や保育園、商業施設などでの「あそび環境づくり」、ボーネルンドショップでの「あそび道具」の販売や卸売り、ボーネルンドによる「あそび場の運営」、「あそびの研究」など幅広く取り組まれています。
イオンモールやアウトレットパークなどでボーネルンドが運営するあそび場の「KID-O-KID(キドキド)」や「Playville(プレイヴィル)」を目にされた方も多いのではないでしょうか。
2025年1月23日(木)には、テレビ東京系列「日経スペシャル カンブリア宮殿」でも放送されました。
海外の知育玩具の卸売りからスタートし自社店舗展開をしてきたボーネルンドは、2000年に入って室内や屋外のあそび場づくりに進出していきます。
進出の背景について「カンブリア宮殿」でボーネルンド会長の中西弘子会長は次のようにおっしゃっていました。
子どもたちの遊び場環境に危機感を感じ、なんとかしたいという思いが施設や学校にも受け入れられボーネルンドの遊具はしだいに広まっていったのですね。
この記事では、ボーネルンドの「あそび環境づくり」や「あそび場の運営」に欠かせない遊具の中でも面白いと思ったものをいくつか紹介したいと思います。カンブリア宮殿でも紹介された遊具や、他社の面白い遊具なども紹介してますのでお楽しみください。
イオンモールやアウトレットパークなどでボーネルンドが運営するあそび場の「KID-O-KID(キドキド)」や「Playville(プレイヴィル)」を目にされた方も多いのではないでしょうか。
2025年1月23日(木)には、テレビ東京系列「日経スペシャル カンブリア宮殿」でも放送されました。
テレ東BIZ:「ボーネルンド」計算され尽くした遊具と遊びのプロに異業種も注目!【カンブリア宮殿】より
海外の知育玩具の卸売りからスタートし自社店舗展開をしてきたボーネルンドは、2000年に入って室内や屋外のあそび場づくりに進出していきます。
進出の背景について「カンブリア宮殿」でボーネルンド会長の中西弘子会長は次のようにおっしゃっていました。
公園の遊具がどんどん減っていき、子どもたちの体力が落ちている時代に入ったと感じました。 私たちは何十社も取引先があるので、その方々と話しをしていても子どもの体力が落ちているという話しを伺っていました。
子どもの体力低下の問題と、いい遊び場をつくらなければいけないという思いとの両方がうまく重なって遊び場をつくるような状況になっていきました。
子どもたちの遊び場環境に危機感を感じ、なんとかしたいという思いが施設や学校にも受け入れられボーネルンドの遊具はしだいに広まっていったのですね。
この記事では、ボーネルンドの「あそび環境づくり」や「あそび場の運営」に欠かせない遊具の中でも面白いと思ったものをいくつか紹介したいと思います。カンブリア宮殿でも紹介された遊具や、他社の面白い遊具なども紹介してますのでお楽しみください。
1.すべる以外でも遊べる『すべり台』
デンマーク・コンパン社「グリーンラインシリーズ」のすべり台です。
コンパン社の創始者は彫刻家で住宅街のシンボルとなっていたオブジェで子どもたちが夢中になって遊んでたことがきっかけとなり遊具の開発が始まった会社です。
創始者が彫刻家ということもあり、遊具も独創的な感じがしますね。 また、環境先進国のデンマークというだけあって、この「グリーンラインシリーズ」はサステナブルな素材を使用しています。
グリーンのパネルは海洋ごみを、グレーの柱は衣料廃棄物をそれぞれ主原料にしています。
こちらの、プレイタワーすべり台付きは3~6歳が対象の遊具で、登るところが階段でなくネットになっているので、子どもが全身の筋力を使ってのぼり滑って楽しめます。
また、すべり台の上がお家のようになっていて、かくれんぼやごっこ遊びなど登って滑る以外にも楽しむことができます。
塔の窓から外を眺めて家族や友だちを探してる姿が思い浮かびますね。
コンパン社の創始者は彫刻家で住宅街のシンボルとなっていたオブジェで子どもたちが夢中になって遊んでたことがきっかけとなり遊具の開発が始まった会社です。
創始者が彫刻家ということもあり、遊具も独創的な感じがしますね。 また、環境先進国のデンマークというだけあって、この「グリーンラインシリーズ」はサステナブルな素材を使用しています。
グリーンのパネルは海洋ごみを、グレーの柱は衣料廃棄物をそれぞれ主原料にしています。
こちらの、プレイタワーすべり台付きは3~6歳が対象の遊具で、登るところが階段でなくネットになっているので、子どもが全身の筋力を使ってのぼり滑って楽しめます。
また、すべり台の上がお家のようになっていて、かくれんぼやごっこ遊びなど登って滑る以外にも楽しむことができます。
塔の窓から外を眺めて家族や友だちを探してる姿が思い浮かびますね。

すべり台の頂上にて
2.1人でも複数人でも遊べる『シーソー』
シーソーは2人で楽しむものという常識はこのシーソーの前では無意味です。
「グリーンラインシリーズ」の「海のシーソー」は、1人でも楽しめます。
「海のシーソー」は、両端だけでなく中央にも座れます。
中央に立って一人で揺らすこともできて、筋力や敏捷性が向上する設計になっているそうです。
また、数人が一緒に乗れるので順番待ちも解消されるかもですね。
座るところは背もたれが付加でき、姿勢の維持が困難な子どもでも楽しめるようになっています。
インクルーシブな遊具として、誰もが「揺れ」を体感できる仕様で、多数の公園やあそび場に導入されています。
「グリーンラインシリーズ」の「海のシーソー」は、1人でも楽しめます。
「海のシーソー」は、両端だけでなく中央にも座れます。
中央に立って一人で揺らすこともできて、筋力や敏捷性が向上する設計になっているそうです。
また、数人が一緒に乗れるので順番待ちも解消されるかもですね。
座るところは背もたれが付加でき、姿勢の維持が困難な子どもでも楽しめるようになっています。
インクルーシブな遊具として、誰もが「揺れ」を体感できる仕様で、多数の公園やあそび場に導入されています。

複数人で遊べます
3.これ一つで全筋肉を使いそうな『複合遊具』
※日本国内に設置する際の仕様は写真とは異なります
大型複合遊具「Double Mega Deck」は6~12歳のお子様向けで、
子どもたちが自分自身でさまざまなあそびをつくり出し、全身を使って多様な動きにチャレンジできる複合遊具です。広々としていて頑丈な作りで、親御さんや保護者の方も一緒に遊べるそうです。
こちらの遊具にも楽しめるポイントがたくさん詰まってます。
すべり台の頂上に向かうための傾斜のついた「ロッククライマー」と呼ばれている足場は、地面に対して平行ではなく斜めに設置されています。 これは、あえて登りにくくすることで、バランス感覚を養い、脚や腕、手の筋力をつけることができるそうです。

階段ではなく傾斜を登る「ロッククライマー」
うねうねと左右に曲がったすべり台「カーブスライド」は、ありそうでない珍しいすべり台ですね。 こちらは、カーブをつけることで重力に逆らった運動になっているそうです。

重力に抗う「カーブスライド」
コンパン社では、
「WOW」(遊んでみたい!というあそびへの欲求を刺激するしかけ)、
「STAY」(子どもたちが何度でも、いつまでも、遊んでいたいと感じるしかけ)、
「DEVELOP」(あそびを通じて、子どもの成長を促すしかけ)
の3つの要素を兼ね備えた遊具・あそび場づくりを心掛けているとのこと。
多様なあそびのしかけがある遊具にチャレンジしながら、
「もっと遊びたい!また明日もこのあそび場に戻って来たい!」
という気持ちに子どもたちがなれるよう、多様な製品開発をしているそうです。
「カンブリア宮殿」で紹介されたボーネルンド設計部の方は、
遊びは、いろいろな体験を楽しみながらすることで、体が洗練されていく。とおっしゃってました。
遊具はそういう存在だと思っている。
ボーネルンドの遊具には、遊ぶだけで体が洗練されるような工夫がふんだんにされているのですね。
4.登り方も頂上も好きに使える『オブジェ風クライミング』
創始者が彫刻家だったコンパン社らしい遊具ですね。
オブジェのような遊具です。
幾何学的形状のブロックの組み合わせは、とても特長的です。 ボルタリング同様なグリップが多面体のあらゆる面に付いているから、いろんなパターンで登りを楽しめそうです。
フリークライミングの感覚と似ていて、よじ登るのには全身の力が必要になりそうですね。 多面体ということもあり、見えないグリップの位置を予想したりなど、論理的思考力も鍛えられそうです。
オブジェのような遊具です。
幾何学的形状のブロックの組み合わせは、とても特長的です。 ボルタリング同様なグリップが多面体のあらゆる面に付いているから、いろんなパターンで登りを楽しめそうです。
フリークライミングの感覚と似ていて、よじ登るのには全身の力が必要になりそうですね。 多面体ということもあり、見えないグリップの位置を予想したりなど、論理的思考力も鍛えられそうです。

ブロックの上で座って会話も楽しめます。
5.全身を使って組み合わせる『大きなブロック』
こちらは、アメリカのイマジネーション・プレイグラウンド社の全身を使って遊ぶ屋内外で使用できる大型ブロックです。
高密度のポリエチレン・フォームで適度な弾力があり安全で頑丈なブロックです。
子どもの体ほどの大きさのブロックなのでダイナミックな制作が楽しめそうです。 パーツも、レール状のものや、丸く穴の空いたブロック、丸い穴に通す円柱など、種類が豊富で、積み上げるだけでなく、「刺したり」「通したり」などの動作も加わり創造が膨らみますね。
ボーネルンドの施設では『遊びのプロ』プレイリーダーが、このブロックセットでどうやって遊びたいか聞いたり、違う遊びを提案したりして子どもが自ら遊びをつくりだすようにファシリテートしているそうです。
「カンブリア宮殿」で紹介されたプレイリーダーの方は、
このブロックは、遊びが生まれるきっかけとしても最適な遊具ですね。
子どもの体ほどの大きさのブロックなのでダイナミックな制作が楽しめそうです。 パーツも、レール状のものや、丸く穴の空いたブロック、丸い穴に通す円柱など、種類が豊富で、積み上げるだけでなく、「刺したり」「通したり」などの動作も加わり創造が膨らみますね。

防水なので水や砂とも組み合わせて遊べるそうです。
ボーネルンドの施設では『遊びのプロ』プレイリーダーが、このブロックセットでどうやって遊びたいか聞いたり、違う遊びを提案したりして子どもが自ら遊びをつくりだすようにファシリテートしているそうです。
「カンブリア宮殿」で紹介されたプレイリーダーの方は、
私たちは指導者ではなく、遊びが生まれるきっかけをつくる。とおっしゃってました。
遊びを届ける仕掛け人として活動している
このブロックは、遊びが生まれるきっかけとしても最適な遊具ですね。
まとめ
ボーネルンドの中西会長は、おもちゃについて以下のようにおっしゃっていました。
「カンブリア宮殿」を見て、ボーネルンドの遊具をあらためて拝見したときに、私の中でボーネルンドの遊具の印象が変化しました。
遊具一つ一つに「子どもは1人の人間」という考え方が込められていて、楽しく遊んでもらう以外にも自ら遊びを考えるきっかけや遊び仲間とのコミュニティー形成にもつながる深い「遊び道具」なんだと思いました。
よく「おもちゃみたいな」という言い方をする方がいますが、こどもにとって「おもちゃ」は宝物。 その宝物を「子どもみたいな」という適当な言葉で使ってほしくない。
デンマークやドイツなどでは、「子どもは1人の人間」という考え方で子どもを育てています。 私は日本でもそうなってほしいと思い、デンマークやドイツなどのヨーロッパから「遊び道具」を輸入し「遊び場」を提供しています。
「カンブリア宮殿」を見て、ボーネルンドの遊具をあらためて拝見したときに、私の中でボーネルンドの遊具の印象が変化しました。
遊具一つ一つに「子どもは1人の人間」という考え方が込められていて、楽しく遊んでもらう以外にも自ら遊びを考えるきっかけや遊び仲間とのコミュニティー形成にもつながる深い「遊び道具」なんだと思いました。
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