建材情報まとめサイトすまいりんぐ
COLUMN
コラム
掲載:2021年01月19日更新:2021年01月19日

【建築士必見】使用する材料はどのように見つける?建築材料の調べ方

下地材や仕上げ材、またこれらに付随する福祉材などの建築材料は日々進化しています。
これらの材料に関する情報を収集し、知識を増やしてくことも建築士にとって重要な仕事の一つです。しかしながら、建築士の仕事は日々多忙なもの。つい実働業務などの“アウトプット”に時間をとられてしまい、材料調べや情報収集などの“インプット”の時間がとれない・・・とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そこで当記事では、日々多忙な毎日を過ごしている建築士に役立つ情報として、効率のよい建築材料の探し方についてご紹介します。あわせて建築材料の調べ方の特徴やオススメの検索方法などもお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。

<当記事を読んで得られること>
・建築材料を効率よく探せる「調べ方」がわかる
・建築材料の調べ方の「特徴」がわかる
・材料調べに役立つ「検索方法」がわかる


設計士の一番の悩みは「建築材料(建材)調べ」


建物のコンセプト考案や基本設計、さらには実施設計から設計管理など、建築士の仕事は数多くあります。また一つの案件に関わると長期間にわたり携わることになり、担当する案件が複数になるにつれて、建築士の負担も増していくでしょう。このような実働業務と平行するとなると、やはり新しい建築材料を調べるために時間を裂くことは難しく、情報収集はつい「後まわし」になってしまうのです。
しかし建築材料調べを通して得た知識は、「建築士」としてのご自身を確実に成長させます。だからこそ、いかに「効率化して調べるか」ということが重要になるのです。

建築材料(建材)を効率よく探せる!3つの調べ方&特徴


建材を効率よく調べるためには、「必要な情報を的確な場所で得ること」が大切です。以下では、新しい建築材料に効率よく出会える3つの調べ方について紹介します。

1.建材フェア:今まで使ったことのない新しい建材を探したいとき

まず一つ目の方法が「建材フェア」です。これは、建築材料や建築関連機器メーカーが集結して行う展示会で、年に2回ほど開催されています。東京で行われる建材フェアでは「建築・建材展」が規模が大きく、180社ほどの建材を見ることができます。

以下では建材フェアの3つのメリットについて紹介します。
・今までにない新しい建材・技術に触れられる
・情報交換の場となる
・新しいメーカーを知る機会になる

まず一つ目が「今までにない新しい建材・技術に触れられる点」です。
建材フェアはメーカー側にとっても、不特定多数の人に対して自社商品を宣伝できる機会。そのため多くの企業は、新商品や新技術を用意しています。たった一日の参加で、最新情報を多く収集できる建材フェアは、建築士にオススメのイベントなのです。

次に二つ目が「情報交換の場となる点」です。 各ブースにはメーカーの担当者が常駐しているので、気になる場合は必ず担当者と名刺交換をしておきましょう。そうすることで自分から情報を追いかけなくても、定期的に情報収集が可能になります。

そして三つ目が「新しいメーカーを知る機会になる点」です。
建材フェアの場合は、ブースの大小がさまざまで、創業の歴史が浅い企業ブースなども多々あります。建築材料はニッチなものも多いので、色々なメーカーと繋がっていると実際に設計する際に役立つこと間違いなしです。

一方で、デメリットは「場所が指定されている点」です。やはり地方に在住の建築士の場合、参加するためにも交通費が必要になり、費用が発生します。しかし最近ではオンラインで開催する建材フェアも増えてきており、このデメリットは今後解決するでしょう。

2.企業ショールーム:特定メーカーの新商品を確認したいとき

続いて、特定のメーカーの新商品を確認したい場合は「企業ショールーム」がオススメです。多くのメーカーは事務所の一角などに独自のショールームを構えており、実際に新商品を自分の目で確認することができます。事前に予約をしておくと担当者からの説明が受けられるため、情報収集に役立つでしょう。

以下では企業ショールームの3つのメリットについて紹介します。
・いつでも実物を確認できる
・周囲を気にせず丁寧な説明を受けられる
・担当者とつながることができる

まず一つ目は「いつでも実物を確認できる点」です。
建材フェアの場合は開催期間が決まっているため、その期間以外は見ることができません。しかし企業ショールームの場合は、いつでも実物を確認できるため、ご自身のタイミングで情報収集が可能になります。案件が落ち着いたときなどに訪れるとよいでしょう。

次に二つ目は「周囲を気にせず丁寧な説明を受けられる点」です。 企業ショールでは予約制が多く、担当者の商品説明を聞きながらみることができます。不特定多数の来場者に対して接客する建材フェアとは異なり、より丁寧な説明が受けられるため、建築材料に対する理解度が深まるでしょう。

そして三つ目は「担当者と繋がることができる点」です。
建材メーカーの担当者と面識があると、設計する際に重要な収まり確認などが直接行えます。代表電話から問い合わせするよりもスピーディーにやりとりができるので、メーカー担当者との繋がりは重要なのです。

一方で、デメリットは「特定メーカーの商品しかチェックできない点」が挙げられます。建材フェアでは他メーカーの情報を一気に集められますが、企業ショールームは特定メーカーのものしか確認できません。「建材フェアには行けないけれど、不特定多数のメーカー情報が欲しい・・・」という方は、次に紹介する方法がオススメです。

3.総合建材サイト:不特定多数の情報が欲しいとき

建材フェアには行けないけれど、不特定多数のメーカー情報が欲しい方にオススメなのが、「総合建材サイト」です。これは、メーカーと建築士(設計士)や施工業者を結ぶ建築資材の専門サイトのことで、上記で紹介した中でも一番手軽に情報収集ができます。空いた時間に情報集めをしたい方や、急ぎで調べたい場合などにオススメです。

以下では、総合建材サイトを利用する3つのメリットについて紹介します。
・建築資材の名前から検索できる
・空いた時間に情報収集できる
・掲載されている情報量が多く、選択肢が広い

まず一つ目は「建築資材の名前から検索できる点」です。
多くの建築士は「使用したい建築材料は決まっており、どのメーカーを使うか検討するために情報収集を行う」でしょう。そのためメーカーにいきなり聞いてしまうと、設計の幅が一気に狭くなってしまいますが、総合建材サイトを利用すればメーカーを絞らずに検索が可能です。調べたい建材がある程度決まっているときに利用すると、作業の時短効果も期待できます。

次に二つ目は「空いた時間に情報収集ができる点」です。 休憩時間や移動時間の間に手軽に検索可能なため、自分のペースで情報収集ができます。

そして三つ目は「掲載されている情報が多く、選択肢が広い点」です。
建材ナビでは800社を超えるメーカーの商品を掲載しており、あらゆる情報が収集できます。また建材ナビの場合はカテゴリー検索もできるので、検索したい材料が定まっていない場合も役立つでしょう。

一方で、デメリットは「実物を確認できない点」が挙げられます。しかし建材ナビの場合HP上から資料請求やメーカー相談が可能なので、実物を確認したい場合はメーカー担当者に直接相談すると良いでしょう。

まとめ

建築材料の調べ方には、大きく3つの方法があります。
・建材フェアに行く
・企業ショールームに行く
・総合建材サイトを見る

上記で紹介した通り、これらのメリットはそれぞれ異なるため、必要な場合に応じて使い分けることをオススメしましょう。最終的には「実物を確認する」アナログ作業が発生しますが、それ以外の情報収集は効率的に行い、ご自身の作業負担を減らすようにしましょう。


著者(田原 政耶)プロフィール

二級建築施工管理技士
空間ディスプレイ会社で現場監督職兼プロジェクトマネージャー






SHARE


田原 政耶の他の記事

RELATED ARTICLE

アクセスランキング(COLUMN)
お風呂の壁に磁石がつくって知ってた?仕組みと理由を聞いてみた
グラスウールはどんな断熱材?ロックウールとの違いやメリット、デメリット
インナーバルコニーとは?メリット・デメリットについてまとめました!
外壁を塗り壁にする特徴や費用を解説!土壁や漆喰・ジョリパットの違いは?
壁式構造とラーメン構造とは?|構造の違いと特徴をまとめてご紹介!
SumaiRing最新記事
SPECIAL
遠藤 慧(一級建築士/カラーコーディネーター) インタビュー
実測水彩スケッチで魅せる星野リゾートの「OMO5東京大塚」。書籍化された『東京ホテル図鑑』の誕生秘話
STORY
豊泉家(SCM株式会社)×大和金属工業株式会社
ヨーロッパスタイルのアイアン門扉が 「確かなセキュリティ」を提供
ARCHITECT
鈴木隆介一級建築士事務所 鈴木隆介
歌川広重が東海道五十三次で描いた、鳴海宿内にある相原町の寿司屋「二葉寿司」
MANUFACTURER
カツデン株式会社
美しさと快適さを妥協せず追求する空間づくり。ハイエンド向け、非住宅向けの新商品と新たな事業分野への拡大戦略
COLUMN
安全で快適なサッカー場をつくるには?芝生を選ぶときのポイント、防球ネットや照明などの特徴を紹介
COLUMN
建材コラム
建材のことをわかりやすく紹介するコラム記事です。 建材に関するあらゆることから、身の回りの疑問に感じた住まいに関する記事まで取り揃えています。