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建築士のお悩み解決!仕事の効率化を図る8つのテクニック【業界経験者が語る】
建築士は日々さまざまな業務を行っており、常に時間との戦い。とくに小さな設計事務所の場合、基本的な設計業務から現場立ち会い、さらには支払い処理などあらゆる仕事を一人で行う事務所もあり、無駄な作業はできるだけ省きたいと考えている方も多いのではないでしょうか。現場確認やサンプルチェックなどのアナログな仕事が多いからこそ、それ以外での「効率化」が重要となるのです。
そこで当記事では「建築士の仕事の効率化を図る8つのテクニック」と題して、仕事のスピードアップが期待できるさまざまな工夫を紹介します。効率アップを図るべき仕事内容や、建築士の手間を削減するツールなども取り上げておりますので、設計業務に携わっている方々はぜひ最後までご覧ください。
<当記事を読んで得られること>
- 建築士の仕事を軽減させる効率アップ術がわかる
- 効率化を図らない方が良い仕事内容がわかる
- 建築士にとって最も大変な「資材探し」の効率化を図る方法
- 建築士の仕事を軽減させる効率アップ術がわかる
- 効率化を図らない方が良い仕事内容がわかる
- 建築士にとって最も大変な「資材探し」の効率化を図る方法
そもそも建築士の仕事内容とは?
設計業務に携わる方といっても、そのジャンルによっては仕事内容が少し異なります。そこでまずは、建築士の仕事内容について紹介していきます。
建築士とは、建物の計画から竣工までの設計業務に関わる、長期間に及ぶ仕事です。仕事内容には、工事が始まる前の「設計業務」と、実際に工事が始まってから竣工するまでの「監理業務」の2つの業務があります。
建築士とは、建物の計画から竣工までの設計業務に関わる、長期間に及ぶ仕事です。仕事内容には、工事が始まる前の「設計業務」と、実際に工事が始まってから竣工するまでの「監理業務」の2つの業務があります。
設計業務
設計業務では、建物の基本コンセプトや建物の構造検証、そして仕上げなどの詳細マテリアルを考案していきます。クライアントから「どんな建物を作りたいか」という想いをヒアリングしを行い、そこから建物を概要や間取りなどを大まかに決め、最終的には図面化するまでが一連の流れです。さらには、建物の設計に問題がないかどうか地域にする建築確認申請なども含まれており、建築士が行う業務の中でも最も稼働時間の多い期間となります。
監理業務
監理業務では、実際に工事が始まってから発生した不具合などに設計的視点をもって解決していきます。施工業者の進捗確認や仕上がりチェックなどを定期的に行い、クライアントが望んだ空間となるように最大のフォローを行う役割です。この監理期間は実際の仕上がりを左右する重要な期間となります。
多くの建築士は、これらの業務を複数案件同時に行っており、どうしても時間が足りなくなってしまいます。だからこそ仕事を「効率化」して、よりスムーズに仕事を行うことが大切になるのです。
多くの建築士は、これらの業務を複数案件同時に行っており、どうしても時間が足りなくなってしまいます。だからこそ仕事を「効率化」して、よりスムーズに仕事を行うことが大切になるのです。
個人で工夫!ひとり仕事の効率アップ4選
ではさっそく、建築士の仕事アップに役立つ工夫を4つお教えします。まずはアイデア出しやサンプルチェックなど、「ひとりの時間」に行う効率アップテクニックです。
1:作業環境の最適化!「整理整頓」で、仕事をする場所を明確にする
まず基本中の基本、「整理整頓」です。建築士のデスクは図面やサンプルなどで散らかりやすく、さらには模型やカタログまでデスク上で保管すると物で溢れかえってしまうでしょう。
そこでオススメなのが、「作業場所を決めること」です。たとえば自分のデスクでは図面や資料作成だけ、カタログチェックは本棚周辺のエリアで完結させます。このように作業するエリアを決めると、その都度片付ける習慣がつくため整理整頓が維持できます。
そこでオススメなのが、「作業場所を決めること」です。たとえば自分のデスクでは図面や資料作成だけ、カタログチェックは本棚周辺のエリアで完結させます。このように作業するエリアを決めると、その都度片付ける習慣がつくため整理整頓が維持できます。
2:業務サイクルを決める
建築士は図面作成・打合せ・現場確認などさまざまな業務を行います。だからこそ作業時間と打ち合わせ時間のバランスは非常に重要です。たとえば午前は作業に集中する時間、午後は打ち合わせや現場確認などに集中する時間というように、業務サイクルを決めるとそれぞれのバランスを保ちやすくなるためオススメです。業務サイクルを決めると、1日の予定も立てやすくなりますよ。
3:連絡手段を使い分ける
一日にたくさんのメールが届くと、重要な連絡もつい見落としてしまう・・・なんてこともあるでしょう。そんな方はぜひ連絡手段を使い分けてみてください。急ぎはSMSなどのメッセージや電話、急ぎでない場合はEmailなど連絡手段を分けると、確認しなければいけない連絡が明確になるので、日々のメールチェックが格段と楽になるでしょう。
4:アイデア出しのために必要な時間を定期的に設ける
建築士にとって最も難しい業務は「アイデアのアウトプット」でしょう。クライアントの要望に合わせた最適なアイデアを引き出して、建築設計に盛り込まなければいけません。
そのため建築アイデアのインプットは定期的に行いましょう。自身のペースで行えばちょっとした息抜きにも繋がります。
そのため建築アイデアのインプットは定期的に行いましょう。自身のペースで行えばちょっとした息抜きにも繋がります。
チームで工夫!チーム仕事の効率アップ4選
建築士の仕事は「チーム」で行う場合も多々あります。そこで以下では、打ち合わせや複数人で行う作図など、チームで行う効率アップテクニックを紹介します。
1:スケジュールをカレンダー共有して、無駄なやりとりを減らす
最近では無料で使えるカレンダーアプリも多くあります。このようなツールを使って、チームでスケジュール共有を図りましょう。自身の予定を入力するのはもちろんのこと、「誰に何をいつまでにお願いする」などの依頼事項もカレンダー上で共有することをオススメします。口頭での指示だけでは認識違いが発生する場合があります。カレンダーアプリで再度指示を共有すると、依頼事項の再確認につながるのでぜひ取り入れてみてください。
2:チームチャットの作成
プロジェクトごとに社内チームが異なる場合は、プロジェクトごとにチームチャットを作成することをオススメします。チャットの場合、必要なやりとりを端的に行う効率的なデザインなので、社内などの連絡ツールには最適です。さらにチームごとにチャットを分けると、やりとりの履歴などからご自身の頭の整理にも繋がるでしょう。
3:データのクラウド保存・保存方法を細かく決める
設計業務は毎回たくさんのデータを扱います。だからこそ、それぞれのパソコンで情報を保管するのではなく、クラウド上の一つのフォルダにてデータ管理を行うようにしましょう。そうすることで後からチームに加わったメンバーにも情報共有がしやすくなり、作業の効率化が図れます。
4:依頼掲示板を作る(デジタル・アナログどちらでも可)
チームのリーダーとなる建築士は、日々あらゆる業務に追われて自分のことで手一杯・・・となることもあるでしょう。だからこそ「誰に何をお願いしたか忘れてしまう」ことも多々あるはずです。そこでオススメなのが「依頼掲示板」です。先ほど紹介したチャットやカレンダー管理とは別に、依頼掲示板を作成することで、誰に何をお願いしたか確認しやすくなります。携帯のメモ機能などを使ってもよし、事務所に掲示板を飾ってもよし。やり方はご自身に合わせて工夫してみましょう。
逆に時間をかけるべき!効率化を図らない方がよい仕事とは?
多忙な業務に追われるからこそつい効率化を重視してしまいますが、建築士の仕事の中には「効率化しないほうがよい仕事」もあります。以下のような業務は時間をかけて取り組むようにしましょう。
- 現場の視察・確認
- 最新情報の収集
- 最新情報の収集
まず一つ目は「現場」にまつわる業務です。現場の視察や確認は、現場滞在時間に加えて移動時間や待機時間など作業できない時間が発生するでしょう。しかしこのような時間を減らすために現場確認をおろそかにしてしまうと、施工業者とのやりとりに時間がかかり返って作業時間が減る・・・なんてことになりかねません。百聞は一見にしかず。現場確認はじっくり時間をかけて行うようにしましょう。
また建築材料などの最新情報の収集も、効率化を図らずに時間をかけて行うことをオススメします。建築士はアイデアのストックが重要になります。効率よく必要な情報だけを収集していると、物件の推進力は上がりますが建築士としてのひらめきは養えないでしょう。
また、かたなびのようなWeb版の総合建材サイトを活用すれば、お昼休みなどを使って手軽に情報収集ができます。気になる方はぜひご覧ください。
また建築材料などの最新情報の収集も、効率化を図らずに時間をかけて行うことをオススメします。建築士はアイデアのストックが重要になります。効率よく必要な情報だけを収集していると、物件の推進力は上がりますが建築士としてのひらめきは養えないでしょう。
また、かたなびのようなWeb版の総合建材サイトを活用すれば、お昼休みなどを使って手軽に情報収集ができます。気になる方はぜひご覧ください。
まとめ
今回、仕事の効率化を図るテクニックとして8つのポイントを紹介しました。どれも始めやすいものなので、業務改善に悩んでいるポイントから少しずつ取り入れてみましょう。とくに情報収集などはアナログの仕事で負担が大きいですが、建材ナビのようなデジタル版のカタログを活用することで、仕事のスキマ時間に情報収集が可能になります。仕事の効率化を図るためにもぜひご活用ください。
著者(田原 政耶)プロフィール
二級建築施工管理技士
空間ディスプレイ会社で現場監督職兼プロジェクトマネージャー
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