冬場のお風呂の寒さ対策!リフォーム・今すぐできる方法を紹介
ヒヤッと冷たい床のタイルに、窓から入ってくる寒い空気・・・
特に古い家では浴室の断熱が不十分なことが多く、冬場は凍えるように寒いなんていうことも。寒いお風呂場は、快適性が劣るだけでなく、ヒートショックによる命の危険もあります。
今回は、寒いお風呂場をリフォームで改善する方法や、DIYで自分で手軽に改善する方法をご紹介します。
【お風呂の寒さ対策1】リフォームで本格的に
お風呂は経年によって、だんだん設備などの劣化が激しくなってきます。築20年ほどを目安として、定期的にリフォームが必要な場所です。
浴室のつくりは「システムバス(ユニットバス)」「在来工法」の二種類に分けられます。
システムバス |
熱伝在来工法導率[W/m・K] |
工場で製造された浴室を、家の中に組み込むタイプ。壁・床・天井・浴槽などのパーツがすでに一体化されている。浴室が箱のようになっているので、水が漏れるリスクが低い。 | 古くから伝わる工法。防水などの施工をすべて現場でおこなう。壁や床は、防水の下地材の上からタイルを貼って仕上げてある。間取りや素材、デザインを自由に組み合わせることができる。 |
システムバスのリフォーム
最近の住宅はシステムバスでつくられていることがほとんどで、システムバス自体を交換するだけで新しい浴室につくりかえることができます。最新のシステムバスは断熱性が高く、床なども冷たくないように工夫されています。工期が1~2日と短く、費用も70~80万円程度が相場と比較的安く実現できます。
在来工法のお風呂のリフォーム
在来工法の浴室も、システムバスへリフォームが可能です。工期は1週間前後かかり、100万円前後の費用がかかります。もちろん在来工法のままリフォームすることも可能です。どのくらい劣化が進んでいるかによって、リフォームの内容や費用は変わってきます。
お風呂の部分的なリフォーム
部分的なリフォームをおこなって断熱性能を上げる方法もあります。費用の相場は、内窓を設置する場合は約5万円、断熱性の高い浴槽にするなら約10万円、浴室暖房乾燥機を設置するなら約30万円ほどとなっています。もし、浴室全体の断熱性が低い場合、部分的なリフォームではなかなか寒さは改善できないため、システムバスごと断熱性能の高いものへ交換したほうが効率的です。
【お風呂の寒さ対策2】今すぐできる!手軽な方法
お風呂をリフォームして寒さ対策するには、数十万から百万円単位でお金がかかります。老朽化している場合はリフォームした方が良いですが、今すぐ費用を用意するのが難しいなら、DIYなどで改善してみましょう。
窓からの冷気をシャットアウト
業者に頼むなら窓自体を断熱性能の高いものにしたり、内窓をつけたりといった方法があります。自分で手軽に対策するなら、「窓断熱シート」や「窓断熱コーティング」という方法があります。
窓断熱シートは、断熱効果のあるシートを窓に貼るという方法。DIYなら数千円~1万円程度から取り入れられます。
窓断熱コーティングは、窓にコーティング剤を塗って断熱性能を高めるという方法。施工時に養生する手間はかかりますが、シートよりも長持ちする傾向にあります。DIYなら1~2万円程度から取り入れられます。
シートやコーティングよりもっと安価で手軽におこないたいなら、スタイロフォームなどの断熱材を窓にはめこんだり、プラダンやアルミ遮熱材などを窓に貼ったりする方法もあります。スタイロフォームやプラダンはカッターで簡単にぴったりのサイズに切ることができます。ただし、見た目はあまりよくないため、一時的な救済措置という感じで使っていただければと思います。
ひんやりする床を改善
タイル張りのひんやりする床には、断熱性の高いマットなどを引くことでかなり寒さが改善できます。ホームセンターなどですのこやウレタン製の簡易マットも売っていますが、裏にカビが生えることも。浴室床用のシートなら水はけもよく、すべりや衝撃も防いでくれます。
表面エンボスを施すことで水はけを良くした、浴室用のシートです。断熱効果があり、タイルなどに比べて足の裏が冷たくなりません。すべりにくくなるので、高齢の方や子供がいる家庭にもおすすめ。 施工方法は、シートを浴室の大きさに合わせてカットして接着剤で床に貼り付け、シートのつなぎ目をシーリング処理します。床下地が割れている場合は下地調節剤で調整し、貼り付け前には床を清掃して乾燥させます。接着剤が効果するまで24時間以上かかるため、清掃・作業とあわせて2日程度はお風呂に入れない点に注意が必要です。
住宅専門ライター