COLUMN
コラム
水まわり設備の値上げが続く今、費用を抑えるためには何をすべき?
水まわり設備の値上げが続いています。費用を少しでも抑えるために、何かできることはあるのでしょうか?
今回は、水まわり設備にかかる費用を抑える方法や注意点などをお伝えします。これから水まわり設備を選ぶ方は、参考にしてください。
今回は、水まわり設備にかかる費用を抑える方法や注意点などをお伝えします。これから水まわり設備を選ぶ方は、参考にしてください。
水まわり設備にかかる費用を抑える方法
水まわり設備の費用を抑える方法の選択肢は、意外と多くあります。それぞれの特徴や注意点を知り、自分に合う方法を考えてみましょう。
高性能で魅力的な商品が多い水まわり設備。特にショールームではハイグレード商品が目立つ場所に展示されているので、見学をしながら設備を決めたら、予算を大幅に超えたというのはよくある話です。
設備費用を予算内で抑えるために大切なのは、お金をかける部分とかけない部分を明確にしておくこと。「キッチンにはこだわりたい」「洗面は最小限の機能でいい」など費用をかける部分、削る部分をざっくりとでも考えておけば、予算の割り振りの判断がしやすくなります。
施工会社に依頼して、棚や洗面台などをオリジナルでつくってもらうことを「造作」といいます。造作の種類によっては、既製品よりも費用を抑えられます。
洗面の場合は既製品よりも、オープンタイプの造作洗面台のほうがコストをかけずに設置できることがほとんど。洗面ボウルや蛇口、鏡などに好きなデザインを選べるのもうれしいポイントです。キッチンの背面収納にもシンプルな造作棚を取り入れれば、既製品よりも費用を抑えられます。
造作棚を取り入れるときのポイントは、こだわりすぎずシンプルなつくりにすることです。施工会社と相談しながら、費用面・機能性を考えたうえで検討しましょう。
標準仕様はハウスメーカーや工務店が基本の仕様として選んでいる、追加料金がかからない商品のことです。注文住宅で水まわり設備を選ぶときには、標準仕様を選択すると費用を抑えられます。
標準仕様をベースに設備を選ぶ場合は、限られた選択肢の中からカラーや形状を選ぶだけなので、悩むことなく決められるのもメリットです。ただし、標準仕様は施工会社によって大きく異なり、最低限の機能しか選ばれていない場合もあれば、オプションは必要ないほど充実していることも。
標準仕様にどんな機能が備わっているのか、それで十分なのかを考え、機能が足りない場合にはオプションも検討しましょう。リフォームの場合は、依頼するリフォーム会社で取り扱い実績が多いメーカー商品を選ぶのがおすすめ。割引率が高くなるメーカーがあるか、担当営業に質問してみましょう。
水まわりの商品は定期的に入れ替わるので、その際に在庫品として一部の商品が安く販売されることがあります。在庫品と聞くと機能や性能が心配になるかもしれませんが、電化製品でいう“型落ち商品”で、機能や使い勝手に問題はありません。最新機能にこだわらない方は、在庫品を選ぶのがおすすめです。
また、水まわり設備の在庫はハウスメーカーや工務店も抱えていることがあり、安く提供してもらえることも。ショールーム展示品であればさらに安価で販売されており、現物を見られるので取り付けイメージをしやすくなるというメリットもあります。展示品に抵抗がない方は、選択肢の一つとして考えてみてください。
費用をかける部分・かけない部分を明確にしておく
高性能で魅力的な商品が多い水まわり設備。特にショールームではハイグレード商品が目立つ場所に展示されているので、見学をしながら設備を決めたら、予算を大幅に超えたというのはよくある話です。
設備費用を予算内で抑えるために大切なのは、お金をかける部分とかけない部分を明確にしておくこと。「キッチンにはこだわりたい」「洗面は最小限の機能でいい」など費用をかける部分、削る部分をざっくりとでも考えておけば、予算の割り振りの判断がしやすくなります。
既製品と造作を組み合わせる
施工会社に依頼して、棚や洗面台などをオリジナルでつくってもらうことを「造作」といいます。造作の種類によっては、既製品よりも費用を抑えられます。
洗面の場合は既製品よりも、オープンタイプの造作洗面台のほうがコストをかけずに設置できることがほとんど。洗面ボウルや蛇口、鏡などに好きなデザインを選べるのもうれしいポイントです。キッチンの背面収納にもシンプルな造作棚を取り入れれば、既製品よりも費用を抑えられます。
造作棚を取り入れるときのポイントは、こだわりすぎずシンプルなつくりにすることです。施工会社と相談しながら、費用面・機能性を考えたうえで検討しましょう。
ハウスメーカー・工務店の標準仕様を選ぶ
標準仕様はハウスメーカーや工務店が基本の仕様として選んでいる、追加料金がかからない商品のことです。注文住宅で水まわり設備を選ぶときには、標準仕様を選択すると費用を抑えられます。
標準仕様をベースに設備を選ぶ場合は、限られた選択肢の中からカラーや形状を選ぶだけなので、悩むことなく決められるのもメリットです。ただし、標準仕様は施工会社によって大きく異なり、最低限の機能しか選ばれていない場合もあれば、オプションは必要ないほど充実していることも。
標準仕様にどんな機能が備わっているのか、それで十分なのかを考え、機能が足りない場合にはオプションも検討しましょう。リフォームの場合は、依頼するリフォーム会社で取り扱い実績が多いメーカー商品を選ぶのがおすすめ。割引率が高くなるメーカーがあるか、担当営業に質問してみましょう。
メーカーの在庫品を選ぶ
水まわりの商品は定期的に入れ替わるので、その際に在庫品として一部の商品が安く販売されることがあります。在庫品と聞くと機能や性能が心配になるかもしれませんが、電化製品でいう“型落ち商品”で、機能や使い勝手に問題はありません。最新機能にこだわらない方は、在庫品を選ぶのがおすすめです。
また、水まわり設備の在庫はハウスメーカーや工務店も抱えていることがあり、安く提供してもらえることも。ショールーム展示品であればさらに安価で販売されており、現物を見られるので取り付けイメージをしやすくなるというメリットもあります。展示品に抵抗がない方は、選択肢の一つとして考えてみてください。
おすすめできない費用の削り方
費用を削る方法はたくさんありますが、施主支給やDIYなど、あまりおすすめできない方法もあります。
施主支給とは、部品や設備の一部を自分で用意することです。設備全体をすべて自分で選んで用意する方法もあれば、IHクッキングヒーターやコンロ、洗面ボウル、蛇口などの設備の一部分を用意する方法もあります。メーカー販売やネット通販で購入するので中間マージンがかからず、その分費用を抑えられる点がメリットです。
ただし施主支給の場合、工事後に支給したものに何かしらの不備が出たときには、ハウスメーカーや工務店の保証を受けられないことがほとんど。どこに責任があるのかと、トラブルになる可能性があるので注意が必要です。
また、施工会社によっては施主支給をすることで、一部サービスや割引が受けられなくなるケースもあります。施主支給を希望する場合は、デメリットもあることを納得したうえで選択しましょう。
DIYの最大のメリットは、材料費の中間マージン・施工費用がかからないことです。キッチンの背面収納や洗面台、トイレなどを自分で設置すれば、数万〜数十万円ほど費用を削ることができるので、これまで紹介したどの方法よりも費用を抑える効果があります。
造作棚や飾り棚を作成する簡単なDIYから、クロスや床材を自分で張り替える大規模なものまで、DIYでできることは多岐にわたります。家族で家をつくっていくという過程を楽しめるのも、DIYの魅力の一つです。
しかし、DIYには施工不良や失敗のリスクがあります。何かしらのトラブルが起こると結局業者に依頼することになり、余計に費用がかかってしまうことも。 そのためDIY初心者の方は、業者に依頼することをおすすめします。
DIYにチャレンジしてみたい方は、飾り棚の設置や簡単なものだけDIYをして、設備面は施工会社に依頼しましょう。
一部分を施主支給にする
施主支給とは、部品や設備の一部を自分で用意することです。設備全体をすべて自分で選んで用意する方法もあれば、IHクッキングヒーターやコンロ、洗面ボウル、蛇口などの設備の一部分を用意する方法もあります。メーカー販売やネット通販で購入するので中間マージンがかからず、その分費用を抑えられる点がメリットです。
ただし施主支給の場合、工事後に支給したものに何かしらの不備が出たときには、ハウスメーカーや工務店の保証を受けられないことがほとんど。どこに責任があるのかと、トラブルになる可能性があるので注意が必要です。
また、施工会社によっては施主支給をすることで、一部サービスや割引が受けられなくなるケースもあります。施主支給を希望する場合は、デメリットもあることを納得したうえで選択しましょう。
DIYをする
DIYの最大のメリットは、材料費の中間マージン・施工費用がかからないことです。キッチンの背面収納や洗面台、トイレなどを自分で設置すれば、数万〜数十万円ほど費用を削ることができるので、これまで紹介したどの方法よりも費用を抑える効果があります。
造作棚や飾り棚を作成する簡単なDIYから、クロスや床材を自分で張り替える大規模なものまで、DIYでできることは多岐にわたります。家族で家をつくっていくという過程を楽しめるのも、DIYの魅力の一つです。
しかし、DIYには施工不良や失敗のリスクがあります。何かしらのトラブルが起こると結局業者に依頼することになり、余計に費用がかかってしまうことも。 そのためDIY初心者の方は、業者に依頼することをおすすめします。
DIYにチャレンジしてみたい方は、飾り棚の設置や簡単なものだけDIYをして、設備面は施工会社に依頼しましょう。
水まわり設備を選ぶときの注意点
ここまでは、水まわり設備の費用を抑えることをお伝えしてきましたが、設備を選ぶときには注意点があります。
既製品と造作を組み合わせれば、設備にかかる費用を抑えられます。しかし、造作は形状や部品にこだわりすぎると、結果的に費用が高額になってしまうので注意が必要です。逆に最低限の機能しか付けなかった場合は、実際に使ってみると使いづらさを感じてしまうかもしれません。
特にオープン収納は収納力が足りず、追加で棚の購入が必要になる可能性があります。シンプルなデザインと機能で十分と考える方や、持ち物が少ない方は、既製品と造作の組み合わせを検討してみてください。
新築・リフォームのどちらにしても、必ず予算があります。予算内に収めるためには費用の調整が必要ですが、費用ばかりに気を取られ、設置後に後悔する方も少なくありません。
水まわり設備でよくある後悔例を見てみましょう。
収納力の足りなさであれば棚の追加で対応できますが、食洗機の追加や浴室暖房機能の工事などは大掛かりになり、場合によっては設備の取り替えが必要になることもあります。水まわり設備の耐用年数は10〜15年のものが多く、簡単にリフォームできる部分ではありません。費用だけではなく、自分に必要な機能も考えてみてください。
造作はこだわりすぎると高額になる
既製品と造作を組み合わせれば、設備にかかる費用を抑えられます。しかし、造作は形状や部品にこだわりすぎると、結果的に費用が高額になってしまうので注意が必要です。逆に最低限の機能しか付けなかった場合は、実際に使ってみると使いづらさを感じてしまうかもしれません。
特にオープン収納は収納力が足りず、追加で棚の購入が必要になる可能性があります。シンプルなデザインと機能で十分と考える方や、持ち物が少ない方は、既製品と造作の組み合わせを検討してみてください。
費用だけにとらわれない
新築・リフォームのどちらにしても、必ず予算があります。予算内に収めるためには費用の調整が必要ですが、費用ばかりに気を取られ、設置後に後悔する方も少なくありません。
水まわり設備でよくある後悔例を見てみましょう。
● 食洗機なしのキッチンにした
● 浴室に乾燥暖房機能を付けなかった
● 節水機能付きにしなかった
● 収納量が少ない洗面台にした
● 浴室に乾燥暖房機能を付けなかった
● 節水機能付きにしなかった
● 収納量が少ない洗面台にした
収納力の足りなさであれば棚の追加で対応できますが、食洗機の追加や浴室暖房機能の工事などは大掛かりになり、場合によっては設備の取り替えが必要になることもあります。水まわり設備の耐用年数は10〜15年のものが多く、簡単にリフォームできる部分ではありません。費用だけではなく、自分に必要な機能も考えてみてください。
まとめ
水まわり設備にかかる費用を抑える方法として、既製品と造作を組み合わせる方法や在庫品を選ぶ方法などをお伝えしてきました。
しかし、費用ばかりにとらわれると設備に満足がいかず、ストレスや使いづらさを感じて、すぐにリフォームすることになります。
今回紹介した方法は選択肢の一つとして考え、まずは「どの部分に費用をかけて、どの部分は削るのか」予算の割り振りについて考えてみてください。
今回紹介した方法は選択肢の一つとして考え、まずは「どの部分に費用をかけて、どの部分は削るのか」予算の割り振りについて考えてみてください。
著者(井本ちひろ)プロフィール
工業大学建築系学部卒業。
FP2級技能士。
キッチンメーカーで、キッチン、風呂、洗面、トイレのプランニングなど行う。
家づくり、水回り設備、エクステリア、火災保険、相続など、住宅にまつわる幅広い記事を中心に活動中
子育て中の母でもあり、主婦目線での貯蓄、資産運用なども得意。
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