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掲載:2023年08月13日更新:2023年10月03日

予算200万代で、オールステンレス対面キッチンにリフォーム費用をざっくりシミュレーション

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「対面キッチンにしたいけれど、どれぐらい費用がかかるのだろう‥」と考えたことはありませんか?
ここ数年、キッチンは大きく変化しています。

今回は、I型キッチンを対面キッチンにリフォームする際の費用を中心に、キッチンリフォームのポイントをご紹介します。


1.L型キッチンを対面キッチンにリフォームしたい


L型キッチンを対面キッチンにリフォームしたい

28年目を迎えたわが家のキッチン、そろそろ交換時期なのですが、なかなか具体化しません。
そんな時、たまたま建材ナビで発見したサンワカンパニーのオールステンレスのシンプルなキッチンが気に入り、まずは自分でプランを考えてみることにしました。

リフォームプランを、まずは自分で作ってみる


「リフォームをしたい」と思い立ったら、いきなりリフォーム会社に相談しないで、まずは自分たちで情報収集をします。気に入ったキッチンがあれば、サイズなどを確認してリフォームする場所に設置できるかどうかを確認してみます。

現在の住まいの図面があれば、それをコピーして書き込んでもいいです。
今回は図面がなかったので、メジャーでキッチンまわりを採寸して、リフォーム後のキッチンのイメージをPCのお絵かきアプリで作ってみましたが、(図ー1)手書きで十分です。 図面を書かなくても、下の図のように、言葉で書いておくのも、役立ちます。

「キッチンのスペースにピッタリおさまるサイズがない…」という場合は、小さめのサイズのキッチンを選んでおき、空きスペースをフィラーなどで対応するなどの方法があるかどうかを、実際にショール―ムに行ったときに相談してみましょう。

図1 キッチンのビフォーアフターのイメージスケッチ

キッチンのビフォーアフターのイメージスケッチ

28年間使ってきたキッチンはL字型で、シンク部分の壁に穴がある、部分的な対面キッチンですが、木製のベースキャビネットと人造大理石のカウンタートップが経年劣化しています。

そこで、キッチンをオールステンレスのペニンシュラタイプのキッチンに変更して、キッチンの手前の壁や吊戸棚を撤去、ダイニングキッチンの床も思いきってステンレスのキッチンにマッチするグレージュのフロアタイルに変更したいと考えています。

今回のように壁の撤去をすると、部屋の床や壁、天井の壁紙も交換する費用もかかります。それらを含めて200万円代でペニンシュラタイプのオープンキッチンにしたいと考えています。


欲しいキッチンの見積もりを自分でシミュレーションしてみる


リノベーションで使いたいキッチンは、サンワカンパニーのオールステンレスキッチン「グラッド45」

リフォームしたいと考えるようになったのは、現在使っている木製キッチン(カウンタートップは人造大理石)の引き出しが少しずつ重くなってきているのと、カウンタートップの白い人造大理石が黄色くなってきたためなのですが、300万円の予算で実現するのかどうか心配でした。

そこで、まずは自分で簡単にできるサンワカンパニーの「概算見積もりシミュレーション」で、欲しいキッチンがいくらぐらいで手に入るかを試算しました。

グラッド45には、デザインや収納機能にさまざまなタイプがありますが、今回は、コンロ側を壁につけた「ペニンシュラ型」の「カウンタ―タイプ・高さ85㎝」を選びました。

WEB概算見積もりシミュレーションの必要事項を記入するだけで、数分で見積もりが完成します。

概要は表-1のようになります。

項目 価格 備考
キッチン本体 557,000 カウンタータイプW2100D850H850
IHクッキングヒーター 83,530 三菱2口IH+1口ラジエントタイプ
浄水器一体型混合水栓 66,900 クリンスイアンダーシンク型
水受けトレーキッチン水栓用 1,240
ビルトイン食洗機 147,920 パナソニックビルトイン食洗器
食洗機ドア面材 8,390
ペニンシュラタイプレンジフード 229,100 ステンレス左壁付け
組み立て費用 174,300
運賃 27,990
合計 129,6370

簡易シミュレーションでの見積もり金額は約130万円(税別)でした。

パナソニックの食洗機、三菱のIHクッキングヒーター、壁づけするペニンシュラキッチン用のレンジフードなどオプションの設備機器に約54万円、運賃と現場での設置組み立て費用合計20万円、グラッドキッチン本体(間口2100、奥行き850、高さ850)約56万円という構成です。見積もり書を見る限り税金は別途のようです。

今回概算見積もりをしたキッチンのイメージに近いのが下の画像です。カウンターが大きいので、朝食はカウンターで食べられますし、何より、シンプルなステンレスキッチンなので、手入れがしやすい点も魅力です。
吊り戸棚と、キッチンの前の壁が無いだけで、すっきり広々とした印象ですね。

キッチンのイメージ画像

キッチンの概算が把握できたら、工事金額の目安を調べる


キッチンをリフォームする工事費用は、現在の住まいがマンションなのか、戸建なのか、既存のキッチンのレンジフードや給排水の位置が、新規のキッチンとどの程度離れているのかなど、状況によってさまざまです。

今回のように、L字型キッチンをペニンシュラキッチンにする場合、壁の撤去工事もあるので、キッチンとダイニングの床・壁・天井の補修と内装工事も必要になります。
今回のリフォーム内容に近い工事の見積書が公益財団法人住宅リフォーム紛争処理支援センターの「住まいるダイヤル・リフォーム見積事例キッチンをL型からペニンシュラⅠ型に変更する」の中にありますので、今回は、こちらの見積もりの工事項目を参考にして、工事費用の目安を作成してみました。

表-1 戸建L型キッチンを対面(ペニンシュラ型)キッチンにリフォームする工事費用の目安
(公益財団法人住宅リフォーム紛争処理支援センターの「住まいるダイヤル・リフォーム見積事例を参考に筆者作成)

工事名称 概算金額 備考
1仮設工事 20,000 室内簡易養生
2解体工事 100,000 既存設備内装解体撤去処分
3天井工事 20,000 量産クロス貼り替え等
4壁工事 180,000 量産クロス貼り替え等
5床工事 180,000 既存床にフロアタイル上貼り
6キッチン(施主支給品)
(ペニンシュラ2100X850)
1,122,000 グラッド45見積もり金額をまるめて140万円としています
6-1キッチン組み立て費用 174,000 サンワ概算見積もりより
7給排水設備工事 80,000 給水給湯ガス排水切り回し
8電気工事 50,000 レンジフード工事含む食洗機IH等200V用電気工事費用別途
9運搬搬入費 38,630 サンワ概算見積もりによる
10諸経費
(工事費の15%)
94,500 工事費総額630,000の15%
A小計 2,059,130
B税金 205,913
A+B 2,265,043

内装工事 ダイニングキッチン合計20㎡で試算。諸経費は工事代金の15%で計上。壁工事床工事天井工事や予算組。

大まかな工事費用ですが、今回の工事内容であれば、キッチン設備を施主支給した場合、

①キッチン設備本体および組み立て費用
→ 約130万円
②工事費用 (既存のキッチンの解体撤去から給排水設備の切り回し、内装の変更等に諸経費を含めて) 
→ 約80万円(諸経費→工事費用の15%)
③税金を含めると
→ 約226万円

現時点の仕様で、壁付きL字型キッチンを対面ペニンシュラキッチンにリフォームする費用の目安は226万前後となりました。

概算見積もりシミュレーションは、あくまでも費用の目安として捉える


実際のリフォームの打ち合わせでは、見積もり費用が予算を大きく上回っている場合、減額調整を行います。
今回の見積もりの場合ですと、レンジフード、食洗機、IHクッキングヒーターなどの設備機器を見直したり、キッチン本体のスペックをスタンダードタイプに変更することによって、減額が可能です。

標準工事の内容はリフォーム会社によって異なる。工事内容をよく確認


標準工事とキッチンセットがセットになった「キッチン工事パック」などのパッケージ化したリフォーム商品が販売されることがあります。
標準工事の内容はリフォーム会社によってさまざまですが、解体撤去、製品の組み立て、給排水設備の切り結びで、原則キッチンの場所は変更しないで、既存と同じ場所に設置する工事が前提となっています。
設備の位置を移動する場合はオプション工事となることが多いようです。 希望する内容が標準工事の中で可能かどうかを、リフォーム会社に確認しましょう。

相見積もりについて


リフォーム業者の選び方として「複数の会社から見積もりをとり相見積もりをして依頼先を選ぶ」ことが推奨されていますが、見積もりの項目や明細の表示方法は、リフォーム会社によって異なります。相見積もりする場合は、3〜4社程度に絞って提案してもらうのが一般的です。

お客様から依頼された内容に加えて、プロの目でみて早急に補修が必要な部分などの提案をしてくれるリフォーム会社もあるので、見積書を比較検討する時には、まずは、金額よりも提案内容をじっくりと検討しましょう。


まとめ ~「リフォームしてよかった」と実感できるように~



ネットには、リフォームに役立つ情報が数多くあります。 まずは自分で情報収集してリフォームで実現したい空間に必要な商品の情報、参考にしたい魅力的な施工例、信頼できる工事依頼先を見つけましょう。

また、どうしても使ってみたいキッチン設備がある場合は、契約前に、工事依頼先に相談して、設置が可能かどうか、施主支給とするのか、工事業者が手配するのかなど打ち合わせが必要です。

「リフォームしてよかった!」と実感できるように、リフォームは信頼できる工事業者と一緒に進めましょう。




著者(藤江 薫)プロフィール

二級建築士・宅地建物取引士・インテリアコーディネーター。
電鉄会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」として、7年間で1,000組以上の住まいの進路相談を担当。
不動産購入・売却・新築・建て替え・リフォーム・住みかえなど、問題解決のために、さまざまな選択肢を提案。






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