「押し間違えた!」エレベーターの行先キャンセルボタンはどこ?大手メーカーに聞いてみた
「4階に行くつもりが3階を押して無駄に止めてしまった・・・」
「押し間違えて別階のオフィスに止まってしまった・・・」
エレベーターでそんな経験、ありませんか?
もちろんわたしもあります。
そんなとき、「行先ボタンを2回押すとキャンセルされる」と聞いたことがあったので試してみても、うまくキャンセルされないことが多々ありました。
そもそも正式にキャンセルボタンってあるのでしょうか。
あったとしたら、なぜ表記されていないのでしょうか。
そんな疑問を大手エレベーターメーカー4社に電話で聞いてみました。
必要に応じてサイン等の案内表記に対応します
まずは、神奈川県川崎市に本社を置く「東芝エレベータ株式会社」。
「キャンセル機能はついています。行先ボタンを2回押すと点滅するので、その状態でもう一度押すとキャンセルされます」
全部で3回押すことでキャンセルが完了されるようです。
では、なぜキャンセル方法の表記がないのか聞いてみました。
「基本的には取扱説明書をご覧いただいて、必要に応じてサイン等の案内表記の対応をさせていただきます。」
サインが必要ならば対応してくれるのだそうです。
これまでキャンセル表記のあるエレベーターに出会ったことがないのですが、もしかすると中には表記されているものもあるのでしょうか。
次に電話をかけたのは、東京都千代田区丸の内に本社を置く「三菱電機株式会社」。
「キャンセルボタンはオプションとなります。付ける方が多いです。」
基本のままだとついていないのだそう。
それではキャンセルの方法を聞いてみました。
「行先ボタンをダブルクリック(2回押す)とキャンセルすることができます。」
こちらはわたしが耳にしたことのあるキャンセル方法でした。
ではなぜ、キャンセル方法の案内表記がないのでしょう。
「意匠性や見栄えの観点から表記しておりません。」
なるほど。
確かに近年のエレベーターは意匠性の高いものが多い印象です。デザイン的に無駄なものを省くことを考えると、「キャンセルボタン」という表記は必要ないのかもしれないですね。
次に、「株式会社日立ビルシステム」に電話したところ、メールにて回答してくれるとのことで、後日メールが送られてきました。
"行先階ボタンキャンセル機能付きとなります。キャンセル方法は二度押しとなります。取扱説明書にて表記がありますので、そちらをご覧いただいています。"
とのことでした。
こちらもやはり、エレベーター内にはキャンセル方法の表記はされていないようです。
そして最後に電話をかけたのは「日本オーチス」。
「キャンセル機能は一般的についています。方法はダブルクリックになります。」
こちらもわたしが知るキャンセル方法でした。
ではなぜ、その表記がされていないのでしょう。
「わざとキャンセルをするようないたずら防止のために表記しておりません。」
なるほど。いたずら防止の発想はありませんでした。
もしかすると日本オーチスの社員さんの中に、過去にいたずらでキャンセルされて嫌な思いをした経験のある方がいるのでしょうか。
今回の調査で、キャンセル方法の表記がないのは「意匠性の観点から」、そして「いたずら防止のため」という理由があることが分かりました。
「行先ボタンを2回押すとキャンセルされる」"ものもある"ということも分かったので、必ずしもキャンセルできるとは限りませんが、みなさんもエレベーターで間違った階を押してしまったときは試しに2回押してみてください。