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掲載:2019年12月04日更新:2019年12月04日

住んでみて初めてわかる、壁の中の秘密とは?

セルロース断熱

私たちが家を購入したり、賃貸で借りる際に最も気になるところは床や天井がしっかりしていることや、動線の使い勝手の良さなどの点だと思うのです。 そのほかにも、水周りや玄関の位置、日当たりなど様々な要望が頭を巡ります。

いろいろ希望はあっても、やはり私たちの共通の思いとしては、どんなに疲れて帰って来ても我が家が一番くつろげる、そんな風に思える空間が理想の住まいといえるのではないでしょうか。 ところがいざ住み始めてみると、最初は見えなかった部分がすこしづつ気にかかって来たりもします。例えば、マンションですと隣や階上の騒音が気になりだしたり、一軒家でも冬の暖房が利きにく寒い、などの外見では分からなかった不満を持ち始める方が少なくないようです。

そこで今回注目したいのが「壁の中」にある物質です。 実際、我が家の壁や天井の中身がどのようになっているのか、またどのような役割をしているのかを解明したいと思います。

呼吸する木質繊維<セルロース・ファイバー>とはどんな素材?

セルロース・ファイバーは、パルプを原料とする新聞紙をリサイクルしてつくられた細かな紙片状の断熱材です。専用の装置を使って壁の中や天井、屋根裏などに施工します。
細かな木質繊維が沢山の空気を抱え込むことで外部からの音や熱を逃がさない、断熱性に優れた省エネ住宅ができるのと同時に、吸音効果も期待できます。

私たちの目に触れない「壁や天井の中」でひそかに断熱材として働いている、セルロース・ファイバーの特徴について、まとめてみましょう。

セルロース断熱

新聞紙をリサイクルしたエコ素材

セルロース・ファイバー断熱材の約75~80%が再生新聞紙から作られており、一度消費されたものを主材料としているわけですから、リサイクル率は非常に高く、資源を無駄にしないという点でも優れています。
また、セルロース断熱は、古紙を小さな紙片にする工程を経て製造されますが、その作業を行う機械は少ない電力で稼働させることができますので、製造過程においても二酸化炭素をはじめとする有害物質を発生させません。

セルロース断熱【1時間準耐火国土交通大臣認可】

冷暖房効率を高める断熱性能と万一に備えた防火性能

セルロース断熱は、「伝導」「対流」「輻射」による熱の移動を効果的に阻止します。住宅は外部からの熱や寒さという温度変化を遮断し、内部に伝わる温度を一定に保つことで快適に過ごすことができます。
セルロース・ファイバーの工法は、断熱材を霧状の水の中を通過させ、風圧をかけて壁に吹付けるウォール・スプレー®という工法で、小さな隙間や手の届かない小さな空間も埋めることが可能です。

吹付け断熱工法【ウォール・スプレー® 】

さらに、アップルゲート セルロース断熱の外壁は、国土交通大臣により防耐火構造であることが認定されており、また、万一火災の場合でも有害物質を発散することはありません。

衝撃音の吸収力に優れている

吸音性能を持つセルロースですが、音に対する感覚は個人差もあり中々数値で示しにくいものがあります。住まいに関する騒音と言えば、フローリングを歩く足音や壁を叩く音など、また外部から聞こえる人の声なども気になるという方もいらっしゃいますね。
アップルゲートでは、自社のセルロースファイバーと既存のガラスウール断熱材を比較した防音効果の実験をしています。



なるほど、セルロースファイバーのほうがかなり音を軽減してくれるようですね。現代社会で生活音が全く無くなるという環境はあり得ませんが、壁の中にこうした優れた材質が存在していることで、少しでも軽減されるなら、ぜひ取り入れたいものです。

セルロースファイバーのデメリットは

基本的に断熱材は、家を新築する際に見えない「壁の中」で施工されるものですから、現在住んでいる家に後から施工するのは難しいかもしれません。 壁や天井を剥がして骨組みの上から施工し、壁をもう一度修復するという大掛かりなリフォームとなってしまいますので、コストもかさみます。DIYで手軽に行うわけにもいきません。
そんな時は先々の冷暖房コストの軽減メリットなどと併せて考えると、例えば家族が集まるリビングなど、一部屋だけでも断熱リフォームするなどの方法もありそうですね。

セルロースファイバーのまとめ

セルロース断熱【1時間準耐火国土交通大臣認可】

主な特徴

・断熱性能が高く室内温度を一定に保つ
・耐火性が強い
・木質繊維から作られたエコ製品である
・結露やカビを防ぐ
・防音性が高く騒音防止やプライバシー保護に

家を選ぶときは目に見えるエリアだけでなく、壁や天井、床下などの構造部分についても、どのような材質がどのような目的で使われているかをチェックすることも重要です。
住む前にあらかじめ想定される住まいのトラブルを回避するためにも、専門家に詳しく説明を聞いておきましょう。








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