ウッドデッキはDIY可能だからオシャレに自作!必要な材料、道具、作り方
ウッドデッキは、基本的な工具とシンプルな素材さえあればDIYで完成させることができるため人気があります。
ウッドデッキのDIYで失敗しないためには、まず基本的な知識を覚えておき、よい準備をしておくことがおすすめです。
この記事では
・ウッドデッキのDIYに必要な道具と素材
・ウッドデッキの作り方の基本的な作業手順
・ウッドデッキを簡単に作れるおすすめのDIYキット
をご紹介します。
1.ウッドデッキをDIYしてみよう!必要な道具はコレ
まずはウッドデッキのDIYに必要な道具を揃えましょう。下記の様な道具があればDIYをスムーズかつ安全に進められます。
インパクトドライバー
ビスを打ち込み、素材を固定するのに使います。
ウッドデッキの主な素材は天然木か人工木ですが、どちらも固定するにはビスを使います。
信頼できるメーカーのもので、しっかり握っていられるように手に馴染むサイズのものを選びましょう。
丸ノコ
素材をカットするのに使う電動式のノコギリです。
天然木も人工木もこの丸ノコでカットすることができます。
丸ノコの切れ味は主に丸ノコに取り付ける刃(チップソー)で大きく異なります。
チップソーは
● 切断面が荒くならないよう、刃数の多いもの(55〜70P程度)を選ぶ
というポイントを覚えておきましょう。
刃数が多くなると抵抗力も増えて余分な力が必要になります。安全第一でゆっくり慎重に作業しましょう。
丸ノコがなければ、時間はかかりますが手ノコでカットすることもできます。 また、素材をホームセンターなどで買う場合は、寸法を指定すればお店でカットしてもらえることもあります。
手ノコ
天然木も人工木も手鋸でカットすることもできます。
丸ノコ以上にかなり力がいりますが、すこしカットするだけであれば丸ノコより手鋸の方が便利な場合もあります。
手鋸は、木工用で手に馴染むものを選びましょう。幅広な部材をカットする場合には刃渡りが長めのものが便利です。
スケール
素材をカットする長さや束石・大引きなどの間隔を揃えるために使用します。
水平器
素材の水平・垂直を確認するのに使用します。
差し金(さしがね)
2.ウッドデッキをDIYしてみよう!素材は人工木か天然木
どの素材でウッドデッキを作るかを検討しましょう。
ウッドデッキに使用されるのは主に
● 人工木
の2種類です。
どちらの素材を使用するかは、下記のような要素を比較して決定します。
天然木には独特の温もりがあり、長く愛用できる
屋外に使用する木材は、紫外線による劣化、雨や湿度による腐食、虫害などのリスクに常にさらされることになります。
ウッドデッキを天然木で作る場合は、硬度と耐久性が高い「ハードウッド」と呼ばれる素材の中から選ぶのがおすすめです。
特に、
● イペ
● セランガンバツ
などの樹種の木材は、腐食や虫害に強く、ウッドデッキ材として人気があります。
ハードウッド系の天然木は、ウッドデッキに使用するのに下記のようなメリットがあります。
● 適切にメンテナンスすれば寿命は非常に長く、経年変化を楽しめる
ハードウッド系の木材には下記のようなデメリットもあります。
● 節の有無や色合いの違いなど、木材ごとの品質に多少のバラつきがある
● 定期的なメンテナンスを必要とする
このような天然木のメリット・デメリットを人工木の特徴と比較すると、どちらを選ぶか決めやすくなるでしょう。
人工木は費用のバランスが良くメンテナンスも簡単
人工木は木粉と樹脂を混ぜ合わせて形成した素材です。
人工木の約半分は樹脂でできているため、ウッドデッキに使用するのに下記の様なメリットがあります。
● ほとんどシロアリに食べられたり腐食したりしない
● 定期的なメンテナンス塗装が必要ない
反面、人工木には下記のようなデメリットもあります。
● 日光に当たると裸足で歩けないほど熱くなることがある
● 長尺のものは変形しやすい
信頼できるメーカーが製造する人工木の中には、本物の木材そっくりに仕上げられたものや熱くなりにくい構造としたものなど、デメリットを上手に克服した製品も多くあります。
ホームセンターの安い木材をウッドデッキに使っても大丈夫?
ホームセンターでは通称SPF材と呼ばれる格安な木材が手に入ります。
SPF材でウッドデッキを作れば安上がりではありますが、SPF材は主に木造建築物の下地材などに使用されるもので、強度はあまりありません。
腐食・虫害の被害を受けやすい安価な木材をウッドデッキに使用すると、すぐに劣化しボロボロになってしまいかねません。
使用する素材は慎重に選ぶ様にしましょう。
3.ウッドデッキのDIYの手順は?設計図から完成まで
ウッドデッキのDIYで失敗しないためには、正しい手順で作業を進めていきましょう。
下記の手順で作業を進めていけば、滞りなくウッドデッキを作成することができますし、無駄な部材を買いそろえて費用が無駄になってしまうこともありません。
手順①:ウッドデッキの設計図を書く
まずはウッドデッキの設計図を書いてみましょう。
CAD(製図ソフト)などが使えるなら製図をきれいに描くことができますが、手書きでも問題ありません。
どんな方法で書くにせよ、ウッドデッキの幅・長さ・高さや使用部材のサイズといった寸法情報をもれなくしっかり記入するようにします。
手順②:材料を拾い出し、見積もりを出す
書き上げた設計図をもとに、どんな部材がどれだけ必要かを計算します。
部材の数量がわかれば、ウッドデッキにかかる費用を具体的に算出できるようになります。
見積額が予算オーバーしているようなら
● ウッドデッキをサイズダウンする
などの方法で予算を抑えられないか検討してみましょう。
手順③:組み立て
素材がそろったら、ウッドデッキの組み立て作業を開始します。 ウッドデッキ組み立て作業の基本的な流れは下記のようになります。
(1) 束(つか)を設置する
束はウッドデッキを支えるいわば脚部で、十分な強度が必要な部材です。
「デッキ束」などの名称でアルミ・鋼製の束も販売されていますが木材、を適度な長さにカットして使用することもできます。
束の下には必要に応じて「束石(つかいし)」を配置します。
(2) 根太を束に固定する
束の上には長手方向に並行して根太を配置します。
デッキの高さが300mm未満なら、根太のみで下地を組む「根太シングル工法」でウッドデッキを作成することができます。
(3) 根太に対して垂直に大引きを固定する
デッキの高さが300mmを超える場合には、束の上にさらに大引きを配置します。根太と大引きを組み合わせる方法を「根太クロス工法」といいます。
これらの下地材は幕板の下地材ともなります。
(4) 下地材の上にデッキ材をビス打ちする
下地に十分な強度があることを確認したら、下地材の上にデッキ材(床材)を貼り付けていきます。
デッキ材同士は5〜10mmほど間隔を空けるようにします。
(5) 幕板を張る
張り終わったデッキ材の周囲を囲む様に幕板を張り付ければ、ウッドデッキは完成です。
手順④:天然木なら、木部用オイルステイン塗料などで塗装する
天然木は風雨にさらされると劣化しやすくなります。 木材を保護するため、木材用のオイルステインなどの保護材で塗装しておきましょう。
4.初心者でも簡単に安くできる「ウッドデッキキット」おすすめ製品4選
ウッドデッキのDIYを設計から完成まですべて自分でやるのは難しそう、と感じる人も多いかもしれません。
そんな場合におすすめなのが、サイズごとに必要な素材をあらかじめ加工してセット販売している、ウッドデッキのキット製品です。
このようなウッドデッキ・キットであれば基本的には部品を組み立てるだけなので、ウッドデッキの設計図を描いたり画像をカットしたりという作業の手間が省けます。
ELAVEL DECK(えらべるデッキ) / セイキ販売株式会社
セイキ販売株式会社の「ELAVEL DECK(えらべるデッキ)」は、アルミベースの上にデッキ材を固定するだけの“SD工法”で簡単に設置可能なウッドデッキキットです。
この工法は同社オリジナルの工法で、簡単なだけでなく高い剛性とデザイン性も実現しています。
デッキ材は、
● 裸足でも気持ちよく歩き回れる「人工芝タイプ」
● 御影石タイプ
という、スタイリッシュでユニークな3種類のラインナップからチョイスできるのも大きな特徴となっています。
彩木(あやぎ)デッキハウス / MINO株式会社
MINO株式会社の「彩木デッキハウス」は同社の目玉商品である「彩木」を採用したウッドデッキ+デッキハウスのユニットです。
このユニットなら自宅スペースに簡単にアウトドアリビングスペースを生み出すことができ、自宅での過ごし方の幅も大きく広がります。
彩木はMINO社のオリジナル人工木で、天然木の木目から型取った再現性の高い木のような質感が大きな特徴です。
プラスッド ソライエデッキ / フクビ化学工業株式会社
フクビ化学工業株式会社の「ソライエデッキ」は、同社の人工木製品「プラスッド」で素材を統一したウッドデッキのDIYキットです。
オプションでフェンスやステップなども追加できる使い勝手がよい製品です。
プラスッドは耐候性も高く、メンテナンスなしで長期間屋外に使用しても腐食、シロアリの食害、大食などがほとんどありません。
ソライエデッキはフクビ化学の公式YouTubeチャンネルにDIY用の組み立て解説動画が用意されているというのも、初心者にはうれしいポイントです。
ユニットデッキ1095 / 佐藤物産株式会社
佐藤物産株式会社の「ユニットデッキ1095」は簡単な作業で大型のウッドデッキを組み上げることができます。
束柱とフレームを組み立て、そこにパネル上のデッキ材をはめ込めば、素敵なウッドデッキ空間が短時間で完成します。
個人住宅だけでなく、広範囲なデッキが必要なグランピング施設などにも適した製品です。
まとめ
しっかり計画と準備をしておくならばウッドデッキのDIYは難易度の高いものではありません。
全てを自分で行うのが難しそうなら、ウッドデッキのキット製品を活用してみるのもおすすめです。
道具・素材を揃え、ウッドデッキのDIYにトライしてみましょう。
CAD利用技術者1級、CADアドミニストレーター
住宅メーカの下請けとして木造大工作業を担当。
注文家具の製造と設置。製図補助を担当。
国内最大手インテリアメーカーの店舗で接客・販売を担当。